登山と(α7の)単焦点レンズの話
今月は週末の天気がよく崩れた一ヶ月でした。
台風が来たと思ったら、その翌週にもまた台風。せっかくの紅葉シーズンになかなかの仕打ち。
おかげで今月はまったく山に行けてません。
その影響で、このサイトもすっかり音楽サイトに逆戻り。
それはそれで、という感じですが、書く側としては正直物足りない気も。
たまには山の記事も更新せねば。そんなわけで今回は、長いこと温めていた山歩きとカメラの話。それも単焦点レンズです。
とは言っても所詮は山もカメラも素人な私が書く記事ですし、ひとが何と言おうと好きなレンズや好きなスタイルで登るのが一番ですよ。
2018年6月15日:55mm(SONY Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA SEL55F18Z)を追記
高倍率ズームは本当に登山向きなのか?
山とカメラの記事を読むと、よくお勧めとして挙がるのを見かける高倍率ズーム。
私もその影響で、D5100を使っていた時にSigmaの18-250mmを入手しました。
確かに高倍率ズームは便利。広角から望遠までカバーできて、初めて行く山でもこれ一本で済ませられます。
紅葉や花、小動物を望遠で撮りたいと思った時もあまり困りません。
でもやっぱり暗いです。山に明るいレンズは要らない……ということはなく、低山の道中は暗いことも多いですね。
望遠側ほど暗いので、ズームしてみたらSS稼げなくて手ブレ……なんてことも珍しくない。
なので、ズームの力を過信していると全然撮れなくてがっかり、なんてこともあるかもしれません。
個人的には、あまりお勧めはしません。望遠側を使う機会はさほど多くないので、高倍率ズームより標準ズームの方が良い気がします。
強いて言うとしたら……高倍率ズームは結構寄れるものが多い印象なので、マクロっぽい写真も撮りやすいというのは利点かも。
そして、いっぱいズームできる、というのもひとつのメリットなのは確かです。
山に単焦点レンズを持ち込んでみる
ズームレンズはあまり山に持ち込んだ経験がないので、いきなり単焦点の話に移ります。
山で単焦点を使うメリットは、コンパクトさや明るさ……が一番ではない、と個人的には思います。
撮りたいと思う景色に出会った時、手持ちのレンズでそれをどう撮るか?なんて考えながら寄ってみたり離れてみたり、そんなことができるのが単焦点レンズをメインに据えて山に登ることのメリットかなと。
山を歩く時はどうしても、時間のことを意識せずにはいられません。
高倍率ズームの時は撮りたいと思った時にカメラを取り出したら、すぐズームリングに手が伸びてしまいました。焦点距離と画角がどうとか、そういうことを考える余裕がなかなか持てません。
それが単焦点、それも本数を絞って歩くようになると、良い被写体に出会ったら少し立ち止まって、どんな写真を撮るかまず考えるようになりました。
それによって、行動時間も遅くなったのですが……(笑
デメリットとしては、一本でカバーできる範囲が狭いので何本も持って行こうとしてしまうこと。
気がつけばレンズの数だけザックが重くなっていたりして。そうなると一本あたりの軽さがあんまり活きてきません。
単焦点に限らずズームでもそうなのですが、山で持ち歩くには何かを犠牲にする必要があるんでしょうね……。
さて、それでは私が感じたレンズの焦点距離の話。
男の広角20mm
山といえば広角。24mmじゃ物足りない、20mmだ!
……って思ったんですよ。でも意外と扱いが難しい。
森林限界を超えるような山だと全然問題ないんですけど、低山だと山頂も開けてるとは限りません。
いざ構えてみると余計なものまで写っちゃう。でも山頂だからこれ以上後ろに下がれない……。そんなパターンも珍しくなかったり。
とは言え山頂や稜線では、このあたりのやや誇張気味な広角の表現が一番しっくり来ます。
これ以上広角なレンズだと山頂ですら持て余しそうな気もしますし、もうちょっと標準寄り?のレンズだと全部収まりきらなかったり、普通すぎてスケール感が物足りなかったりして。
そんなわけで愛用してるのはTokinaのFíRIN 20mm F2 FE MF。
AF効かないけど大丈夫かな……とも思ったんですが、α7だとMFでもピントは合わせやすいですし、広角で風景撮る時はMFでもそこまで難しくない、かも。
まぁ、超広角〜広角はズームで済ませるのが一番汎用性高い気もしますけどね。
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24mm(くらい)
持ってません。持ってないからレビューしようがないんですが、最近は24mmくらいなら低山だとかなりフィットするんじゃ……とも思います。
行動中のスナップにも使えて、山頂での風景撮りにも使える。あとは50mmか、中望遠のマクロでもあればだいぶ遊べそう。
というわけで、気になっている焦点距離です。もし買ったら、この項目が加筆されるかも。
……いや、もしもの話ですよ。
愛用する35mm
個人的には一番好きな画角で、行動中のスナップは大抵これ。
どんな山でも行動中、これを使っていて困ることはあんまりないです。
近くのものをぼかして撮るも良し、視界全体をシャープに撮るも良し。
このあたりはズームできなくても、足で何とかなることが多い気がします。
マクロみたいに寄るのは無理ですけど。
私が使っているのはSEL35F28Z。
普通に使う分には割高感があるレンズなのかもしれませんが、すっごく小さいので山登りには便利!
これくらい小さいと、D5100を使っていた頃よりもコンパクトに感じます。
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難しい50mm
35mmを愛用している私としては、扱いに悩むのが50mm。
そもそもα7に乗り換えた当初は、35mmと20mmだけあればいいやとすら思っていたくらい。
ですが、いざ35mmを使ってみると予想以上に寄れなかったので、何か物を撮ったり花を撮ったりするのに使えるレンズが欲しいな……と思って手を出したのが50mmマクロでした。
個人的には35mmの方に軍配が上がってしまうので、メインに据えることはほぼないのですが。35mmか、50mmかの二択になりそうな気がします。両方持っていくメリットはあんまりなさそうな。
D5100を使っていた時は35mmの単焦点がメインでした。フルサイズ換算でだいたい50mmくらい、その時はそれに満足していたんですけどね……!
現在使ってるのはSEL50M28。結構軽いです。
購入時はあまり山に持っていくことを想定していなかったレンズなのですが、テーブルフォトとかにすごく便利。遠出する時はなかなか外せません。
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ボケの美しい55mm
……などと50mmに対してややネガティヴ気味な評価を下して約半年後、評判の良い55mm(SONY Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA SEL55F18Z)を購入したので追記します。
35mm F2.8ではボケが足りない……と感じる場面も多いのですが、こちらのレンズはこんな場面でもきれいにボケてくれます。
「寄らないとボケない」という印象のあった35mmに対して、こちらはある程度距離の離れた被写体もボカしながら撮れるなぁという印象。
個人的な感覚では「撮りたい」と思った瞬間から数歩下がらないとフィットしないのが50mm前後ですが、逆に言うと数歩下がれば思い通りの絵が撮れるということでもあり。
低山にジャストフィットする良い単焦点レンズかもしれません。
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中望遠(マクロ)
メインとしては扱いづらく、かといって遠くのものを撮るのも難しい。
中望遠くらいの焦点距離のレンズは、山ではそんな立ち位置な印象です。
でも、余裕があれば変化球としてザックに入れておくのもアリかなと。
花とかを撮るのがメジャーですが、アイデア次第で色んな絵を撮ることができるレンズのような気がします。特に春や秋は中望遠のレンズが活きる被写体も多く、がらっと雰囲気を変えて撮ることもできるのでお勧めかも。
どの山でも必須ではないですが、どこに行っても使おうと思えばいくらでも使える焦点距離でもあります。
中望遠は……結構迷いましたがSEL100F28GMを。私にはオーバースペックですが。
ズームできないことの後悔とかよりも、このレンズのボケじゃないことを後悔することの方が多そうな気がしたので。
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おしまい
経験は浅いながらも山とカメラをお付き合いしてきて、自分の中ではこんな感じで固まってきました。
高倍率ズームをメインに登っていた時期も結構長かったのですが、最近はもっぱら単焦点オンリーです。
どちらが良いかは、その人の山とカメラとの付き合い方次第なので何とも言えませんが。登山+単焦点という組み合わせに興味のある方は参考にして頂ければ、と。
他にも山向けのカメラの収納とかフィルターについて感じたこととか、そんなネタもいつか書きたいですね。
……すごく正直に言うと、日記書くより山に行きたいんですが。そろそろ晴れてくれよな!