Amazon e託奮闘記 2016年版
サイトの改装でAmazonのe託についての記事がなくなったので、今日は改めて登録とかの流れについて書いておこうかと。
気がつけばいつの間にか、CDはAmazonで買うものになっています。自主制作作品でも条件さえクリアしていればAmazonに置ける、というe託サービスは個人的にはとても魅力的。ディストリビューターさん経由で置いてもらっていた時期もあったのですが、間に仲介業者が入ることのデメリットも割とあったりするので、社会勉強も兼ねて思い切って最初の一歩を踏み出してみたのが2014年のこと。
申し込み方などは他所のBlogにいくらでも載っていますが、継続してみての意見を添えたものはなかなか少ないので、私の方ではそれを意識して流れを書いてみようと思います。
e託販売サービスのメリットとデメリット
e託販売サービスの始め方について解説する前に、まずはe託販売サービスの良いところと悪いところを先に挙げてみようと思います。同人書店さんとは色々と違う点が多いので、それについてまずは知っておいた方が良いかなと。
まずは良いところ。
- Amazonで買うことができる
- Amazonの決済や発送システムを利用することができる
- 半永久的に委託できる
この3点だと思います。自家通販と大きく違うのは誰でも安心して買えるところや、Amazonの発送スピードを利用できる点ですね。
それに対してデメリットはと言うと。
- 一度に大量に卸すことができない
- 発注が細かく頻繁に来る
- ランニングコストが掛かる
- 掛け率が一般的な同人書店さんとは違う
- プレスCDでなければならない
こんなところかなと。
後述しますが、e託販売サービスは一度に大量の発注が来るのではなく、細かく頻繁に発注が来ます。そしてその発注になるべく早く対応しなければなりません。その分の送料や梱包資材代、他にもe託販売サービスの年会費やバーコードの維持費等がランニングコストとして掛かってきます。
なので、ただ単に自家通販的なものをやりたいだけであればBOOTH等のサービスを利用するか、ショップ作成サイトのようなものを利用した方が良いかもしれません。
また、これは個人的な考えですが、あまり最初のうちから元を取ろうと考えない方が良いと思います。Amazonという窓口を徐々に浸透させていきつつ、CD制作を進めてタイトル数を増やすことで、少しずつランニングコストの負担を軽減していくつもりで始めるのが良いかなと。
と、こんな感じで。e託販売サービスのだいたいの雰囲気は掴んで頂けたでしょうか……?
それでは、導入に向けての解説に移ろうかと。
まずは、バーコード発行の準備
e託販売サービスに申し込む前に、まずバーコード発行のための準備をしましょう。
バーコードを発行するためにはGS1事業者コードなるものを登録申請する必要があります。この手続きにやや時間が掛かるので、e託販売サービスに申し込む前に先に申請しておきます。
申請自体はAmazonで「バーコード利用の手引き」なる書籍を買って、必要な書類に記入して郵送してしまえば終わり……なのですが、私は商工会議所まで足を運んでみました。バーコード云々については私は無知だったので、商工会議所の方にわからない部分を教えてもらいつつ申請用の書類に目を通してきました。記入した内容が間違っていないか不安だったため、書類自体も郵送ではなく商工会議所に直接持ち込んでみましたが、そのためかわかりませんがネットに書いてある時間より割と早めに登録が早く済みました。
ちなみにCDではなく本の場合はISBNコードが必要になります。私はCDだけのつもりで申し込んだのでそのあたりはすっ飛ばしてしまいましたが、もし本を卸したいと考えている方はISBNコードについてもしっかり調べておいた方が良いと思います。
GS1事業者コードの登録申請が受理されたら
申請が受理されるとGS1事業者コードが貸与され、自分でバーコードを発行できるようになります。そしたらそのバーコードをCDに貼付けるためのシールを業者さんに注文してしまいましょう。「バーコードシール」とかで検索して業者を選ぶとよいでしょう。
私はバーコードシールではなく、ラベルプリンターを買ってきてしまいました。が、これは失敗だったなぁと。ランニングコストやら何やら諸々考えると、業者さんにシールを注文してしまった方が安上がりなんですよね。見栄えも良いですし。
ちなみにこのバーコードシール、なるべく作品タイトルも印刷しておいた方が良いと思います。ミスなくシールを貼ることができているか、貼った後に確認できた方が絶対に良いですから。
あ、他にも発送のための梱包資材等を準備しておくと良いと思います。
さて、これでe託販売サービスに申し込む準備は整いました。
ウチのバーコードシール(ラベルプリンターですが)はこんな感じ。
e託販売サービスに申し込む
バーコード関連の準備が整ったら、e託販売サービスに申し込んでしまいます。同時にAmazon e託販売サービス 年会費 なるものをAmazonで購入。確か9000円ですね。まぁ、このあたりはスクリーンショットとか載せてるサイトを見ながらやってみて下さい。私はそういうの撮らなかったので省略(笑
作品を登録する
ジャケット画像にJANコード、定価とか色々入力していきます。発売日の項目もあると思うのですが、ここは既にリリース済みの作品であっても予約販売できる(新作として扱われる)よう少し先の日に設定しておくと良いです。
e託販売サービスでは、新作と過去作で若干扱いが異なります。過去作の場合毎週一度の発注のみですが、新作の場合(CDであれば)週に2回の発注になるため売り切れた時により素早く対応できるようになります。
また、発売日を設定し予約を受け付けることで、初回の発注数が「予約された分から予測される販売数」になります。予約なしで始めてしまうと初回の発注はほぼ間違いなく「何枚売れるかわからいのでとりあえず1枚」になるでしょう。
早く置いてもらいたいという気持ちをぐっと堪えて、発売日を設定しましょう(笑 だいたい2週間ほど予約期間を設けておくと良いでしょう(登録した日と発売日の間に、毎週決まった曜日の発注が発生する曜日を挟む必要があるため)。
発送
CDなら大抵月曜日の朝に発注のメールが来ます。そこで数を確認して梱包、コンビニや郵便局に発送ですね。
梱包に関しては色々と制約がありますので、e託のサイトで確認してみて下さい。やや厳しいらしく、ルール通りに梱包されていないと送り返されてしまうこともあるみたいです……?
CD1枚だけの場合はクッション付きの封筒がいいと思います。50枚くらい纏めて買っておいてしまうと良いでしょう。複数枚の場合はクッション封筒ではダメだと思いますので、段ボールとエアキャップの準備が必要ですね。
宣伝とか
同人で宣伝ってどうなのよ、という話もありますが。売るための宣伝はまた置いておくとして(そういうのはこれから話す内容とは全然別のものになると思います、私はよくわかってないですけど)、「Amazonでも買えるよ」というのをアピールする必要はありますね。
メジャーなのはTwitter等のSNSを利用した告知……だと思うのですが、定期botやセルフ引用RT、告知ツイートに自分でレス付けて云々、みたいなのは正直に言ってそこまで効果はないのではないかなと。同じ文句の繰り返しや、事務的な宣伝はメリットよりもデメリットの方が大きいと個人的には考えてますので、もうちょっと頑張って、面倒臭がらずに手間を掛けてちゃんとアナウンスをした方が良いのではないかなと。
SNSでの単調な宣伝のデメリットって、あまり考えたことのない方が多そうなのですが。個人的にあまりに淡々とした告知や宣伝は、その宣伝が新しい情報なのかそうでないのかが受け手側にとって非常にわかり辛いのが一番のデメリットだと思うんですよね。
なので私は、告知を繰り返す時はなるべく新しいコンテンツや情報を用意する(ただし情報を小出しにはしない)ようにし、新しいものが用意できない時は宣伝はしないようにしています。
Amazonアソシエイト
e託販売サービスを利用するのであればAmazonアソシエイトにも同時に登録しておくと良いと思います。Amazonアソシエイトは所謂アフィリエイトみたいなものですが、はっきり言って自分のCDを売るだけならアフィリエイト収入はほぼゼロです。が、が、ウィジェットを作成してサイトに貼付けたり、インスタントストアを作成して自分のショップのように扱うことができたりします。e託で自分の作品を卸すのであれば、そちらの方がメリットは大きいんじゃないかなと。
と、こんな感じで私の経験やら失敗やら、色々書き殴ってみました。もっとちゃんとした導入記みたいなのはまた他所のBlogとかを参考にして頂けたらと思うのですが、継続するにあたってどんなことをしたらいいのか?という点ではいくつかヒントになるようなものを出せたのではないかなと。
ディストリビューターさんを経由しても卸すことはできるので、個人でやるメリットがどこまであるかはわかりませんが……。まぁ、私は色々と勉強にもなっているので、金銭的なもの以外に得るものはあったなぁと思っています。
今日の写真
今日の写真は有名なスタウトのひとつ。StoneのImperial Russian Stout 2015 Classic Releaseです。海外でも評判の良いStoneのインペリアルスタウト、2015年限定モノですね。Alesmithほどとは言いませんが、それでもなかなかお高いビールでした(笑
全体的には、輸入もののインペリアルスタウトらしい感じだなぁという印象。ドライフルーツのような香りで、味も結構フルーティ。やや甘めで苦みもキツくなく、ビールでありながら洋酒のような感じといいますか。
そこまで尖った個性を持ったスタウトではないというか、これがスタウトの定番の味ということなのだと思います。昨年いくつか飲んだスタウトも大抵はこの系統で、アサヒスタウトやライオンスタウトのように甘みが強いもの、ネグラスタウトのように苦みが強いものがピーキーで個性的なスタウトなんだろうなぁと。
私の舌が肥えていないからかもしれませんが、個人的には割と個性的なスタウトの方が好きですね。スタウト好き失格……?