安らかに眠れ
先日、今の私を形作ってくれた唯一無二の友人が旅立ったとの知らせを聞いて、急遽見送りに行ってきました。
私が今の音楽活動を始めるちょうどその頃に知り合って、お互いに作ったものを聴かせ合ったり、朝まで馬鹿なことを一緒にやったりした友人でした。今の今まで音楽活動を続けることができる、その切欠を作ってくれた友人。
彼の楽曲にも幾つか関わらせて頂いたり、逆に私の作った曲でもいくつかお手伝いしてもらっていたりします。
私が彼に初めて会ったのは確か、13年前の夏。
当時は今のような活動もせず、こぢんまりとアレンジ曲を作ってはサイトに公開していた程度だったのですが、たまたま見つけて参加したウェブ上でのアレンジ曲のイベントで出会ったのがその切欠。
人と溶け込むのが早くて、フットワークが軽くて、ノリが(ちょっと良過ぎるんじゃねえかなっていうくらい)良くて。そんな彼の周りには色んな仲間が集まっていって、気がつけば私もそのうちの一人で……みたいな、そんな感じ。なにかとタイミングが合って、仲良くさせてもらっていました。
仲間と出会うこともなく一人で黙々と作っていただけだったら、今日まで創作活動を続けてはこなかったんじゃないかなーと。そんな感じで、私にとって最も重要な友人といったら誰か?と考えた時に真っ先に思い浮かぶ友人の一人です。
私は出不精、連絡不精なもので、住む場所が離れてからは私の方から遊びに行くことが一度もなかったのが思い返してみると一番の後悔。でも彼は行動的な奴だったので、2〜4年くらい前にこちらに来ていた時に会って話をしたり、SkypeやTwitterでもやり取りをしたり。つい2週間くらい前にもリプライをくれたりしていて、今回もまた何事もなかったかのように戻ってくるものとばかり思っていたのですが……。
知らせを聞いて少し迷ったりもしたのですが、行くことができるのなら行こうということで見送りに行ってまいりました。行かなかったことを後悔することのないように、と。
私が居られたのは、時間的にはほんの十数分程度だったと思います。あんまり長く居てやれなくて、すまんな。
彼はとても穏やかな表情でした。
会場には彼が主催したり、参加した色々なCDも並べられていて。こういうことをしたいんだとか、ここはどうしたらいいだろうとか、そんなことを色々と語り合ったりもしたなぁと思い出しました。あぁ、あの体験は彼にとって大切なものであり、幸せな時間のひとつだったんだなぁと。「浮遊大陸」とか、「VICE VERSA」とか。
その同じ時間を仲間として共有できたということを、私も大切にしていこうと思います。