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雲取山:残雪期の東京都最高峰テント泊

2020年03月12日2023年09月30日登山:奥多摩

登山情報

GPSログ

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コース情報

標高

2017m

標高差

1477.0m

累積標高(登り)

1831m

累積標高(下り)

1807m

行動距離

23.61km

行動時間

9時間10分

コース定数

43.0

アクセス

往路、復路ともに〜JR青梅線 奥多摩駅 > 西東京バス 鴨沢BS
さて、溜まりに溜まった山日記を消化していきましょう。 もう一ヶ月前の話ですが……、実はテントを新調しまして。 張るのが難しいので、連休中にどこかで練習したいなぁと思って探したのが富士五湖周辺。 でもゆるキャン△の聖地らしく、いつも混むとか何とか。山も近いようで遠く、それなら行き慣れた奥多摩に…などと考え始めたのが運の尽き。 気がつけば鴨沢BSに降り立っていました。

そう、雲取山です。
前回登ったのは春の連休の頃。
まだ奥多摩小屋が健在だった頃で、天気も良かったので快適なテント泊ライフを楽しめました。

さて、今回は2月の連休。まだ季節的には厳冬期です。
しかし、どうしてそんな時に新調したテントを試そうとするのか……?

鴨沢BS〜七ツ石山

前回と同じく自宅から行ける一番早い便で鴨沢BSに到着して、まずはバス停で微睡む猫様を撮影。
日向ぼっこ気持ち良さそうですね。

軽く準備運動を済ませたら、のんびりスタート。
ここから七ツ石小屋までは割と平坦な道が続くので、かっ飛ばさないようにセーブしつつ。

少し歩いて丹波山村村営駐車場の先にある登山口へ。
スタート地点はここですね。

前回歩いて思ったのですが、鴨沢BSから登るこのコースは本当に序盤は穏やか。
春の訪れを示す陽気を感じながら、そこそこのペースで進んでいきます。

一度歩いている道はペース配分が掴みやすいのがありがたいですね。
雲取山の場合、序盤は本当になだらかなのであまり気負わずに歩いていくのがいいと思います。

堂所まで歩いて、ここでひと息。
もう少し進めば七ツ石小屋ですが、ここからが斜度の増すところでもあるので一旦小休憩を挟みます。

堂所を超えたあたりからの道は、斜面に岩の見える前半の山場。
じわじわと登りがキツくなってきます。

一旦日陰の方に入って、そこからまた少し登れば。

七ツ石小屋に到着です。
ルート的にはこのあたりでちょうど半分くらい。

ここで昼休憩を挟んだら、中ボスの七ツ石山のピークを目指します。
巻き道で行ってしまおうと思っていたのですが、通行止めになっていたので。
石尾根に取り付いてみると雪が見えました。
鷹ノ巣山までは雪道が続くのかな。

七ツ石山〜雲取山〜雲取山荘

そんなわけで七ツ石山の山頂へ。
地味にここまでの登りがキツいんですよね。
全体的には穏やかな方なんですが、標高差はなんだかんだ言って甲武信と同じくらいあったりします。

石尾根方面へと視線を移してみると、雪はさほど多くなさそう。
アイゼンを付けなくてもある程度は進めるかな?

と思ったら七ツ石山からの下りが雪でズルズル。
アイゼンなしで降り切ってしまいましたが、アイスバーンになってたらちょっと厳しいですね。

雲取山へと続く石尾根を歩いていきます。
前回はイマイチな写真しか撮れなかったダンシングツリーを、今回はアーティスティックに撮ってみる。

今はなき奥多摩小屋。
うーん、本当にいいところだったんですけどね。
疲れの出てくるちょうどいいポジションに広いテン場。ここでテン泊デビューできたからこそ、その後のテント泊も楽しいと思えたかもしれない。
雲取山へ向かう道中、ちょうど疲れがピークに達するあたりにあるので、いつか復活してくれないかなぁと思いつつ。

旧奥多摩小屋を超えたあたりから道に雪が混ざり始めました。
昼も過ぎて若干溶け気味、足をとられることもなさそうなので行けるところまでノーアイゼンで進みます。

小雲取山への登り。前回は夜明け前にここを登ったなぁ。
ここまではアイゼンなしで進めました。
この坂を超えたあとに待つ最後の急登で、これ以上はリスクがあると感じて軽アイゼンを装着。

そして山頂手前の尾根道。
残念ながら雲が出てきてしまいましたが、ここまでくると達成感もありますね。

景色も悪くない。序盤の道とは違い、まだ冬の名残のある山の風景です。

あとは最後の登りさえ突破すれば!

やってまいりました、雲取山山頂。
時刻は14時頃、ですが結構暗い。
天気予報はそこまで悪くはなかったんですけどねぇ……。

振り返ればこんな感じ。
だいぶ雲が出てきました。

とりあえず山頂の写真を撮ったら先へと進みます。
山頂の先にある雲取山荘まであとひと息。

山頂から雲取山荘までは、なんだかよくわからない道が続いていました(笑
富田仙人って誰……?(雲取山荘の初代管理人の方だそうです)

そして山頂から降って約20分、雲取山荘に到着です。
噂に違わぬ立派な小屋!

ごく一部で小屋番の評判がよろしくなかったり、そんな噂も聞いたことがありますが、特に不快な思いをすることもなく。
さすがに富士見平小屋のおっちゃんほど愛想が良かったりすることはありませんが(笑
むしろ翌朝に下山しようとしたらちょっとしたサービスを頂いてしまったり、結構優しかったですよ。

軽くテン場の説明を受けてから設営。
立地的には悪くなかったのですが、雪が浅いのと、シャーベット状でペグの固定に難儀。
ちょっと掘るとすぐ地面にぶち当たるんですが、そこは凍っていてペグが刺さらない。
かといってペグを寝かせて雪に埋もれさせても、雪の量が少なくてすぐに抜けてしまう。
ここは袋に雪を詰めて、それの重さで固定したりするのが正解だったのかな。
正直なところ、厳冬期の黒百合ヒュッテや残雪期の甲武信ヶ岳よりも遥かに難しかったです。

雨風を凌げる最低限の状態を作れたところでご飯にします。
手持ちのガスだと寒さに弱すぎて、なかなか沸騰しない……。このあたりも改善を考えないといけないですね。

いつものトマトスープパスタ。
アマノフーズのトマトスープはかなりトマト感があって、パスタによく合います。ただ、塩気が薄いので固形のコンソメで補強するのが良い感じ。
スープパスタはお湯を捨てなくていいですし、気分次第で野菜を追加したり、肉を追加したりできるのもいいですね。

テント設営で疲れたところでご飯を食べて、山荘で買ったビールを飲んだらすぐに寝てしまいました。
夜中に目が覚めましたが、カプさばをやって眠気が来るのを待って二度寝。
テン泊の時は本当によく寝ます。いつも、10時間くらい寝てるんじゃなかろうか。

雲取山荘〜鴨沢BS

よく寝ました。なぜかこう、やる気が出なかったので日が昇るまでのんびりと。
-15℃を超える冷えっぷりでしたが、特に寒いと感じることもなくぐっすりと。

ちなみに寝具類はほとんどオーパーツみたいなガチガチの厳冬期用装備です。
多少重くなってもいいから、シュラフが強ければ寒くても寝られるでしょ。そんな理由で買ったNANGAのAURORA light 900DXがかなりタフ。
山渓さんの別注モデルなのでコスパはかなり良いと思います。あと、テン場が樹林帯ならここまでガチじゃなくても良さそう。

日も登り切ったところで下山開始。
なんとなく気が乗らなくて、もう山頂はいいかなーと思って巻き道から降りたんですが、これは失敗。
延々同じようなトラバースが続くので面白みがない。これだったら多少登りがあっても山頂経由していくべきだったかな。

これだけ晴れてるなら、登っておけばよかったね。

見事な快晴で、富士山まで視界が一直線。

旧奥多摩小屋付近でアイゼンを外してのんびり歩きます。

ヘリポートのあたりは前日よりも雪があったような?

往路は結構ドロドロでしたが、夜の冷え込みですっかり再凍結。

ざくざくと、まるでクッキーのような感触。
チョコチップクッキー食べたい。

さすがに七ツ石山はもういいでしょ。
帰りに登るのは結構しんどそう!

七ツ石山の巻き道は凍結気味。
チェーンスパイクでガシガシ歩けた方が楽だったかなぁ。

七ツ石小屋に着く頃には雪もなくなって、冬景色から春の世界に。
往路と同じく、ここまでくれば体力的にもかなり楽。

でも雲取山登山の事故は意外と、ここからが多いとのことで。
油断はしないように気をつけながら、カメラと戯れつつ鴨沢へと進んでいきます。

連なる杉。
雲取山の登山道では、この光景が妙に記憶に残ります。

出発がかなり遅かったので、午前中のバスには到底乗れそうにないですね。
それならのんびり歩こう。前回は確かダッシュしたはず(何

この看板が見えたらひと安心。
バスの時間にはかなり余裕があるので、のんびり歩いていきます。

バス停付近では猫様がお出迎え。

鴨沢BSからほんの少し歩いたところにある「山の休憩所かゑる」。
実はここに寄って帰るのが密かに今回の楽しみのひとつでした。

良いキャラな店主の方と、気分屋な猫様と戯れながらコーヒー牛乳を頂いてバスを待ちます。
暖かい雰囲気が心落ち着いて良い感じ。

最後はやっぱり駅前のVertereで……と思ったら周年イベント中。
奥多摩から降りたらここでビールを飲むのが楽しみだったのでちょっとショックでしたが、駅前のグロウラーショップもあるので大丈夫!
山から降りたところにこんなクラフトビールのお店があるって、やっぱり最高ですよね。

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