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【ギター紹介】Gibson Les Paul Studio w/Evertune

2022年12月24日2023年09月25日音系コラム

先日公開した The Lost Emotion 2022 から導入している新ギター、Gibson Les Paul Studio w/Evertune。
2001年製レスポールスタジオのEvertune搭載Modです。
Mod済みのものを買ったのではなく、買って即Evertuneを載せた、という流れ。

経緯

私はミディアムスケールに09-46ゲージという組み合わせが好きなのですが、正直ピッチの正確さを求めるとちょっと細いかなとは思っていました。
でもチョーキングを多用するプレイスタイルなので、10-46だとちょっと厳しい。

ロングスケールのギターへの乗り換えを考えた時期もありましたが、Evertuneなら手に馴染んだレスポールの感触のままピッチの問題を解消できるのでは、と考えまして。覚悟を決めてEvertuneを載せました。
ただ、手持ちのレスポールに穴を開けるのはさすがに躊躇ったので、新たにLes Paul Studioを導入。改造用の素体になってもらいました。

ちなみに改造の際は、オフィシャルインストーラーのCombat Guitarsさんにお世話になりました。
在庫の確保から始めるそうなのでそれなりに時間は掛かりますが、耳触りのいいことだけを言うようなところではないので安心して預けられると思います。
工賃もそれなりに掛かりますが、ボディに風穴開けてブリッジ載せる代金としては割と安いのでは、という印象。

Evertuneを使ってみた感想

全然ピッチ狂わない。すごい。
そのためのパーツなのでそうなってもらわないと困るのですが、実際にピッチの狂わないレスポールというものに触ると感動します。
シャープしがちなローコードや、際どい押さえ方のコードも全然平気。
今までは結構気を使わないといけなかったり、SCUDのSOS-EG1を試してみたりもしたんですが、Evertuneだとそんなことをしなくてもまったく気になりません。

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ベンドができるとかできないとか、色々話題になっていますが、普通のギターと同じ感覚でベンドできるセッティングにすることは可能です。
ビブラートまで違和感なくできるようにしようと思ったら、機構がピッチを保ってくれるギリギリのところまで調整する必要がありますが。
ちょっと強く押さえた程度では音程は変わらないけど、意識して強く押弦したらシャープする、くらいの塩梅。

そのギリギリのところまで詰めるにはそれなりに手間が掛かります。
が、手間さえ掛ければ左手の力加減を気にせず普段通りにプレイできて、しかもピッチも安定するので、やはり良いものです。
オクターブも合わせた状態で、どのフレットを押さえても正しいピッチになるというのは結構感動もの。

バネの鳴りやらザグったことによる音の変化とかは、ぶっちゃけまったく気になりませんでした。
元々Evertuneを載せるつもりだったので買ってすぐに工房に出してしまい、元の音は覚えていないのですが、手元の他のレスポールと比べても違和感はないですね。

ダウンチューニングとEvertune

Evertuneというとがっつりダウンチューニングするモダンなメタル向けという印象が強いですが、既に書いた通り私の導入意図はそこではありませんでした。
ロングスケールと比べてテンションの稼ぎづらいミディアムあるいはショートスケールで、ゲージを変えずにピッチを安定させられること。
私が一番魅力に感じた点はそこでした。
(実際にはショートスケールだとテンションが弱すぎて、ノーマルのEvertuneでは厳しそうな気がしますが)

単にダウンチューニングでピッチを安定させたいというだけであれば、バリトンギターを推します。
私もダウンチューニング用には自称28インチ(実際にはおそらく27.78インチ)のバリトンレスポールを使っていますが、そちらは特にギミックを仕込まなくても10-52でドロップBまで下げて安定しています。

Evertuneを載せる時に気をつけたいこと

ギターを受け取った時に聞いたのですが、Les Paul Specialの場合ボディの厚みが足りないので、調整の時に不具合が出るおそれがあるとのこと。
次はSpecialに……と思ってたのでこれはちょっとショックでした。
仕方ないのでSpecialの方はゲージを一回り太くすることでピッチの問題は解決しようかな、と。
まぁSpecialの方でリードを取ることはないので、多少弦が太くても気にならないでしょう。

私のようにStudioをEvertune化する場合、ボディの厚みやウェイトリリーフの入り具合にも気をつけて素体を選んだほうが良いかもしれません。
ちなみに、CustomではなくStudioを選んだ理由は、まぁ単純に値段なんですが。
まぁ、元からEvertuneの載っているギターを買うのが一番手っ取り早いんですけどね。

その他の改造

他の箇所は私のいつもの改造。
PUはEMGで、リア81+フロント58Xの組み合わせ。やっぱりこれが一番落ち着きます。
58Xはちょっとゲインが低めなので、イメージ通りのバランスになるようにPUの高さで調整したいところですね。
85の方が元気に歪むので弾きやすいですが、58Xの方が歪ませてもクリアな質感が出せるので気持ちいい。

ペグはGOTOHのマグナムロック。
Evertuneとロックペグの相性が不安だったので手動ロックするタイプを載せたのですが、どうやら普通のマグナムロックでも問題なかったみたい。

その他、クロームパーツのものはできるだけブラックパーツに変更しました。
いくつかブラックパーツが手に入らない箇所(ピックガード固定用の金属パーツなど)はクロームのまま。
気が向いたらどこかでブラックメッキしてもらうかもしれません。

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