【静岡】高草山〜満観峰〜花沢山:焼津アルプスを歩きクラフトビールの聖地へ
2022年03月06日2023年09月25日登山:その他の地方
登山情報
GPSログ
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コース情報
- 標高
501.4m
- 標高差
501.4m
- 累積標高(登り)
916m
- 累積標高(下り)
905m
- 行動距離
11.43km
- 行動時間
4時間08分
- コース定数
20.6
アクセス
往路:~JR東海 焼津駅 > しずてつジャストライン 関方バス停
復路:JR東海 用宗駅〜
さて、近況はこれくらいにして、焼津アルプスの話。
よくあるご当地アルプスで、全国無数に存在する里山のひとつ。
有名なビュースポットがあるわけでもなく、わざわざ新幹線でこの山へと向かう人も多くはないでしょう。
でもこの山は私にとって、「いつか行きたい山」リストの筆頭に挙がっていた山のひとつでした。
それはなぜか?
この山の恐らく日本で、下山後のビールが美味い山ナンバーワンなのです。
何せ焼津アルプスの麓、用宗はクラフトビールの聖地なのですから。
関方バス停〜高草山
そんなわけでやってきた焼津アルプス。
私と同じ考えで、こんなところから登ろうとする人は一人もいませんでした。
この時期、新幹線を使うなら他にいくらでも選択肢はあっただろうに、雪山欲よりもビール欲が勝った結果がこれだよ。
しかし山はちゃんと登る。
登るからにはちゃんと楽しむ。そのために焼津アルプスをしっかり縦走しよう。
そして用宗方面へ下山してビールを飲もう。
それが今回のテーマでした。
焼津アルプスに登るルートは他にも色々あるようなのですが、今回のテーマに合う登山口を考えて選んだのがこの関方バス停から登るルート。
割とマイナーなルートだったようで、高草山の山頂に出るまで一人も会うことはありませんでした。
序盤は落ち葉に結構苦戦しました。
道自体は悪くないのですが、マイナールートだからなのか、落ち葉が道に溜まっていて滑りやすいです。
竹林メインの登山道ってちょっと珍しいですよね。
高草山の登山道は竹林エリアを通ることが多くて、その意外性が結構楽しかったです。
何度か林道を横切るのもこのコースの特徴。
一般車両が通れるかは知りませんが、結構上の方まで車で行けるってことなんですね。
突然登山道にミカンが!
いずれ誰かに食べられてしまうんじゃないかと思うくらい、道のど真ん中にぶら下がっていました。
まぁ山は撮るだけ、採ったり盗ったりはしないのが鉄則ですが。
登山道の脇には時々こんな感じの小屋というか、物置?みたいなのを見かけました。
登山ルートというよりは農業か林業の方の作業ルートなんでしょうかね。
振り返り坂なる名前のついた道を登っていきます。
名前からなんとなく想像できてはいたのですが、実際に登って、振り返ってみると思わず声が漏れるほどの絶景。
駿河湾の広大な景色を堪能できる、意外なビュースポットでした。
どうやらこのルートを選んだのは正解だったようです。
山頂付近までやってきた……と思ったら茶畑が。
高いところまで林道が伸びていたのはこのためだったんですね。
さすがお茶の名産地、静岡。良いですね、このサービス精神。
そして登山道は、なんとその茶畑の横に伸びています。
陣馬山に登るルートにもそんな道がありましたっけ。
茶畑を越えたら、尾根道を少し歩いて高草山の山頂です。
山頂にはソロモン海戦で亡くなられた方の慰霊碑があり、その裏にひっそりと山頂を示す看板がありました。
海の見える方角が開けていて、慰霊碑の裏側から見ることができました。
この方角はソロモン海でしょうか。
高草山は双子峰になっていて、山頂っぽい雰囲気なのはもう片方のピーク。
双子峰といっても登り返しはキツくなく、舗装路を少し歩けば到着です。
こちらからは富士山と、用宗の港を見ることができました。
見たい方角が開けてるのがなかなかニクい演出です。
高草山〜満観峰
焼津アルプスをしっかり堪能したいので、高草山の次は満観峰を目指します。
地図上はだいぶ遠回りにも見えますが、焼津アルプスで一番人気はこの満観峰。外すわけにはいきません。
満観峰へは一度、階段で標高を下げてから登り返すことになります。
そんなに長くはないですが、こちらから登るのは結構キツそうだなぁ。
最初はありふれた低山の道。
林道と併走する登山道を伝って、鞍掛峠まで降りてきました。
ここからが登り返しなのですが、このルート、めっちゃ整っていて歩きやすい!
木の根が露出するところもほとんどないくらいで、高尾山より歩きやすいんじゃないかというくらい。
それでいてちゃんと雰囲気は登山道。この山はきっと、幅広い年齢層から愛されているんでしょうね。
樹林帯をずっと歩いてきましたが、山頂手前は見晴らしが良かったです。
駿河湾や、先ほど登った高草山がよく見えます。
というわけで、満観峰に到着。
山頂は広々としていて、レジャーシートを広げている方の姿も見られました。
私もその辺に腰掛ける……どころか、寝っ転がってしまったり。
この日は風もあまりなかったので気持ちよかったです。
こちらの山頂からも海と富士山がよく見えます。
関東や山梨の山では富士山のこちら側を見る機会がないので、ちょっと新鮮。
満観峰〜花沢山
このまま眠ってしまいたいのを堪えて、次の花沢山を目指します。
その先にはWest Coast Brewingが待っているんだぞ……!
こちらの道もよく整備されていて歩きやすいですね。
こんな感じで用宗の街がよく見える場所もありました。
「日本一の展望地 家康ベンチ」だそうな。日本一かどうかは、見た人の感性に委ねようと思います(笑
日本坂峠の手前はそこそこ急坂になっています。
今日は結構ゆるゆるな感じだなぁと思っていましたが、日本坂峠から花沢山までの道は結構急な登り返しでした。
縦走の後半に急登がくるのは心に来ますね!
でも標高差は100mくらいなので、少し頑張れば尾根に取り付けます。
そして尾根道を歩いていたら唐突に開けたエリアが。
山頂かな?と思ったのですが、山頂はそこから1分ほど歩いたところにありました。
花沢山の山頂は展望ゼロ。
高草山と満観峰の展望が良かったのでこちらもきっと……と思ったのですが、さすがにそこまでうまい話ではなかったようで。
こちら側は他の二座と比べると人も少ない……というか、誰にも会いませんでしたね。
日本坂峠から用宗に向かうこともできるようなので、楽したい場合はこの山はスルーしても良いのかも。
花沢山〜用宗みなと温泉
展望もないのでさっさと降りちゃいましょう。
こちらは下山ルートで見つけた毛玉のような何か。
これ、なんでしょうね。最初は動物の毛かと思ったのですが、違うようです。
花沢山から用宗への下山ルートは、まぁ写真に撮るような面白いところはありません。
が、木々の合間から海が見えるので、その雰囲気がちょっと良いかも。
というわけで降りてきました。
登山口の標高は100m近いので、林道を降って市街地へと出ることになります。
たまたま写真を撮っていたら新幹線が通りました。早いっすね、新幹線。
というわけで色々と端折って用宗駅。
ログ自体はこれで終わりなんですが、今日の本命はここから。
駅から少し歩いて、用宗みなと温泉に向かいます。
はい、着きました。今日の真のゴール地点、用宗みなと温泉です。
ビアバーに突撃したい気持ちをぐっと堪えて、まずは温泉!
山の近くの温泉とは違った、海沿いの磯っぽい香りのする泉質。熱海もそんな感じだったような気がします。
汗を流した後は待望のビアバーへ。
あぁ、何度夢見たことか。ついに来たぞWCB用宗タップルーム……!
とりあえず度数低めのヘイジーで渇きを潤そう。
3.5%でかなり軽め。でもしっかりと柑橘のフレーバーで、甘酸っぱくてドリンカブル!
染み渡るような美味しさでした。
インペリアルスタウトが3種繋がってるので、サンプルサイズでも結構な量になるのですが。
ここでしか飲めないバレルエイジドインペリアルスタウトの味をしっかりと記憶に刻んで、じっくり1時間ほど堪能してから撤収。
その後はまっすぐ帰ってもよかったのですが、せっかくなので海をちょっと眺めてから帰ることにしました。
鋸山以来かなと思ったのですが、沼津アルプスでも同じことやってますね。
山に登ったあと海を眺めて帰るのって結構好きです。
振り返り
というわけで念願叶って焼津アルプス。
そこまでキツくもなくて展望も良くて、温泉に入れてビールも飲める、最高のロケーションの山でした。
バズる景色や映える景色が撮れるような山ではないですが、ここには確かに私が山に求めるものがあったと思います。
どの季節でも、誰かがどこかの百名山に登ってる。そんな日記に触れられる昨今です。
まるで低山には魅力がないかのように思ってしまうこともあるかもしれませんが、もしふとそれを思ってしまったら、またここに来て自分の気持ちを確かめたい。
下山しながら、そんなことをちょっと思ったりもして。
まぁそんなこと思わなくても、バレルエイジドインペリアルスタウトが繋がったら来る可能性はあるんですが。
うん、良いこと言って締めたはずなのに邪念たっぷりですね。
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