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新曲公開:A Legend Reborn

2019年12月08日2023年09月30日音楽

新曲っていうほどアレンジ加えてないんですが、曲ができたので公開します。 前回も前々回も「今年はこれで最後」的なことを言っていたような気がするんですが、まぁ今度こそ最後だと思います。

今回はまたもFate/stay nightから、コンシューマ版で追加された『蘇る神話』をアレンジしてみました。
アレンジといってもこの曲、VITA版のサントラに収録されているバージョンの完成度が高いので、そちらから大きくアレンジを変えたりはしていませんが。

制作秘話

息抜き程度で作り始めたら実質2〜3日で完成したので、さくっと作って公開です。

当初はギターとか入れてシンフォニックメタル調にする予定だったんですが、やめました。
耳コピも兼ねて途中まで音を取ったところで、今までEpicと言いつつもギターの力技で何とかしてきた部分もちゃんと作ってみよう、という気になりまして。
まぁギター入ったバージョンも、気が向いたらそのうち作るかもしれませんね。

そんな経緯でEpic方面に振り切ってみようということになった今回のアレンジ。
振り返ってみると去年から今年に掛けてオケ音源を色々買っていて、まだあんまりちゃんと使いこなしていないのでそれらをちゃんと使ってみようということに。
あまり無駄に音数やトラック数を増やすのではなく、弦と管とパーカッションは4トラックまでと決めてコンパクトに。
最終的に管は短いノートと長いノートでオートメーション書くのが面倒だったのでトラック分けて5トラックにしてしまいましたが、割とシンプルな構成で作ることができました。

サムネイルと動画のイラストは、Broken Phantasmのジャケットで使わせて頂いたギンカさんのイラストを。
今やFGOでマリーさん描いてますからね……びっくりです。
もちろんFGOの最初の星4はマリーさんが出るまで粘りましたとも。
もちろん毎週のバビロニアは欠かさず見ています……いや、一回呑んだくれて見逃しましたが。

過去作のリメイクじゃないのにジャケットイラストを使うのは今までタブーにしていたんですが、今となってはこのイラストお披露目する機会もなかなかなさそうなので、ちょっと禁忌を破ってしまいました。
できればもう片方のイラスト……紅赤朱秋葉様を動画で使う場面が来て欲しいんですが……月姫のリメイクが出るまで月姫アレンジはしませんから!
あとさっちんルートがなかったら怒りますからね!

弦は4トラック。Spitfire AudioのAlbion Oneでメインのリフや白玉の部分を作っていって、こちらは上と真ん中で2トラック。
主旋律だけSpitfire Symphonic Stringsを使ってます。

全部Symphonic Stringsって話なんですが、今回みたいな早いフレーズはやっぱり苦手気味。
厳密に打ち込まないならAlbion Oneの方が打ち込みも手軽だし、音もそこそこ作り込んであって派手にしやすいのでいいですね。
レガートはそこまで細かく作り込めなさそうなので、そういうのはSymphonic Stringsの方に任せた方が良さそうです。

低音は同じくSpitfire AudioのAlbion III。
こいつは強いですね。買ってからEpic系ではガンガン使ってます。
ボトムを支えたり、ハリウッドっぽい派手なブラスのクレッシェンドとかでもめっちゃ使えます。

金管はSymphonic Brassがメイン。トロンボーンで2トラックとホルンを鳴らしてます。
Albion Oneだとアンサンブルしかないので、元から楽譜があるような曲を打ち込むにはちょっとしんどいですね。
レガートは打ち込みに癖があるような気もするのですが、今回みたいなフレーズならあんまり問題はなさそうです。

低音はAlbion IIIから。既に書きましたが短いノートと長いノートでトラックを分けています。奏法の切り替え自体はキースイッチでできますが、クレッシェンドの時はかなり音量上げるので、別トラックにした方がミックスも楽かなーと。

木管

私が木管使うことはほとんどないんですが……、ピッコロでSymphonic Woodwindsを使っています。
めっちゃ贅沢というか分不相応というか、私程度ならAlbionだけで完結しとけよって突っ込まれそうですが。
でもセールの時にセットで安く買えたんですよね……。さすがに定価では買えません。

木管はこれだけ。他にも主旋律任せてもいいなーと思ってたんですが、結局出番はありませんでした。

打楽器

打楽器にはSpitfire PercussionとAlbion Oneのパーカッション、あとはNIのAction Strikeを使っています。
シンバル(手で持つやつ)とスネアはSpitfire Percussion、EpicっぽいのはAlbion OneとAction Strikeから。
Spitfire Percussionは色々入っていて便利なので、この手の曲を作る人にはお勧めかも。

Epicなタムとかは色々音源も出てますが、整いつつもアンサンブルっぽい響きがするのでAction Strikeの単発モノをよく使っています。
昔はこの手のサンプルってあんまり良いのなかったイメージなんですが、時代は変わりましたね。

ベル系

Spitfire Percussionがあるとアクセントでベル系も使いたくなりますね。
そんなわけでチューブラベルとグロッケンを使ってます。
Kontakt付属の音源もなかなか音が立つので使いやすいですね、Soundtrack of the Fairy TaleではKontaktの方に頑張ってもらっていました。

その他

他には今回ソプラノのソロヴォーカルを入れたくて、先日のセールでSoundironのやつを買ってみました。
でもヴェロシティ的な強弱がなかったのでハズレだったかも……? 同じタイミングで8dioもセールしてたので、そっちを買った方が良かったかもですね。

あとは低音補強用にシンセも入れてます。弦の下と同じラインを鳴らすのに使いました。
これはNIのMassiveで、Soundtrack of the Fairy Taleの時に作ったパッチを流用だったと思います。
あのアルバムはそういった方面でも結構頑張っていたので、今でも使える資産が多いですね。

ミックス

プロダクションの方はいつも通り、あんまり書くことないですね。
DMG AudioのEqualityが頑張ってる感じ。一瞬だけOxfordのSuprEsserが仕事したみたいですが、コンプは使わなかったっぽいです。
Epic系のパーカッションは音が作られたものを使っているので、エンベロープの面で頑張って音作りする必要がなくて楽ですね。

あとはブースト方向でiZotopeのVintage EQを使ったり。リバーブはExponential Audioがメインかな?

マスタリング

マスタリングはミックスよりも言うことないんですが、配信用として1dB分ヘッドルームに余裕を持たせてみました。
ストリーミングなどでは再エンコードされるので、それくらいマージンを取っておいた方がいいというのを最近見かけまして。
トゥルーピークリミッターを使っていても再エンコードすると0dB超えちゃったりする可能性はあるので、安全マージンとして1dBくらいは確保しておくのが良いというのは納得のいく話です。

あんまり厳密には作ってませんが、Short-Termで-12LUFS前後で調整してYouTube仕様に。
プロセスはEqualityとiZotopeのエンハンサーとマキシマイザーを使っています。EQで不要なローエンドをカットしつつエンハンサーで補正して、ほんの少しピークを飛ばして-1dBで止めるのにはマキシマイザーを。
配信やラウドネスノーマライズ環境下なら、ミックスがちゃんとしてればマスタリングでやることなんてそんなもんだと思います。もちろん混ぜる人とマスタリングする人が違えば視点が変わるので、別視点からトリートメントのポイントを見つけることはできるのですが。

締めの一言

というわけで今年は本当にこれで店じまい。
来年公開用の曲の準備を色々と進めつつ、ついでに何曲かリメイクも録っておこうかなーと考えています。
3年も経てばDTMは完全に引退するかなと思っていたのですが、最近少しモチベが上がってきて次のことを考えるようになりました。

でも、引退後にしばらく作っていたFate/stay nightのアレンジは今回で一区切りになりそうです。
snの曲もそろそろやりたいものはやり切ったので、そろそろ別のものをやりたいなぁという気分。
『丘の上の教会』も好きなんですが、オルガンの音源で良いの持ってないのでしばらくお預けですね。

来年はFGOの曲とか、スクエニの曲もちょっと手を出してみたいなーとか考えてます。
といってもリメイクじゃない新曲は多くても3曲ぐらいだと思いますが。
今年はテント泊あんまりできなかったので、そっちの方を頑張りたいんですよね……。北岳と穂高岳と白馬岳が私を呼んでいる、ような気がします。

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