【奥秩父】雁坂峠〜水晶山:日本三大峠の雁坂峠を越えてテント泊
2025年01月19日2025年01月19日登山:奥秩父・大月

登山情報
GPSログ
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コース情報
- 標高
2151m
- 標高差
1085.0m
- 累積標高(登り)
1295m
- 累積標高(下り)
1294m
- 行動距離
18.76km
- 行動時間
6時間26分
- コース定数
30.9
アクセス
往路:〜JR東日本 中央本線 塩山駅 > 山梨市民バス 西沢渓谷線 道の駅みとみBS
復路:山梨市民バス 西沢渓谷線 新地平BS > JR東日本 中央本線 塩山駅〜
初日:道の駅みとみ〜雁坂小屋

記事書くのサボりすぎて、気がつけば2025年。
2024年のうちに山日記の更新を2024年の夏に追いついておきたい、と思っていたけど面倒くさくて放置していたら、あっという間に時間が経ってしまいました。
そんなわけで今回書くのは、今年のGWの連休中の二度目のテント泊登山。
2024年は登山回数自体はさほど多くないもののテント泊登山が多く、山行日数自体は過去最高の2018年に迫る勢いです。
そんな昨年二度目のテント泊登山。
今年の春は、気になっていたけど行ったことのなかったテン場に行ってみよう、がテーマ。
この時期はまだアルプスのテン場へと辿り着くのは難しいので、必然的に奥秩父がメインになります。
今回は将監小屋に続き、雁坂小屋に泊まってみたいと歩いてみました。

さすがに雁坂小屋は、将監小屋よりはだいぶ公共交通機関でのアクセスが楽(笑
甲武信ヶ岳に登るときも使う、塩山駅からの西沢渓谷線で道の駅みとみバス停が最短ルートです。
ただ……この雁坂小屋、どこに登るために使うか、と考えると意外と難しく。
雁坂小屋を拠点に、破風山を経由して甲武信ヶ岳へ、というのが一般的なのでしょうか。あるいは奥秩父縦走の中継地点として使うのがメジャーかもしれません。
わたしも今回、甲武信ヶ岳を目指して……も、よかったのですが。
前回の和名倉山がなかなかアグレッシヴだったので、今回はゆるーい感じの登山がいいなぁ、ということで、西には進まず東の笠取山方面を目指すことに。

雁坂峠への登山口は、道の駅みとみから道路を渡って、林道っぽい感じの舗装路をしばらく歩いた先。
地図の上ではそこそこ距離もあって、標高差もある程度はある感じですが、はっきり言ってだいぶ緩いです。
道の駅みとみから雁坂峠までの標高差は1000mほどあるのですが、終盤まで斜度は緩く、テクニカルな箇所もほとんどないため冬でなければ初心者でも歩けるルートだと思います。

雁坂トンネルの料金所を見下ろしながら、道なりに。
遠くに見える、若干禿げた感じの稜線が奥秩父らしいですね。
森林限界というほどの標高ではないですが、おそらく笹が中心の植生でしょうね。

道の駅みとみは標高1000mを超えます。
なので5月の連休中でもこんな感じで、山桜が咲いていたりもします。




こんな感じでひたすら林道歩き。
この時点で結構標高を稼ぐので、今日はだいぶ緩い登山になりそうです。

登山道に入っても、最初にちょろっと標高を上げてからは割と平たい道。
緩いです。緩いです……が、ちょっと気になってきます。
もしかしてこのルート、最後にがっつり登らされるんじゃないかって。

気をつけるとしたらここくらいですかね、地図上では沓切沢出合といわれるポイント。
トラバース気味に沢を渡る箇所です。
注意は必要ですが、ロープがあるのでそこまで危なくはないと思います。

奥秩父は水が豊富な山域。
さすがに沢の水は飲めませんが、テント泊していて水が美味しい山域といえば、奥秩父に並ぶ山はないでしょう。
アルプスの天然水も美味しいことは美味しいのですが、5月の奥秩父の湧水は、キンキンに冷えていて本当に美味しいです。

木々の合間から奥秩父主脈の稜線が見えてきた頃。
少しずつ登山道は斜度を増して、負担を強いるようになってきます。
予想通りというか何というか、やはり最後はちゃんと登らされるようですね。

今回は二日とも好天の予報。
最後の登りを頑張って登りつつ、開けた場所からふと脇を見ればこんな景色。
今回は春の日差しの下、気持ちよく歩けそうです。




奥秩父らしい笹の稜線へと上がってきました。
この景色を見ると、奥秩父に来た実感が湧きます。
このまま尾根を伝って笠取山の方まで行くこともできますが、この日の目的は雁坂小屋に泊まること。先へは進まず、少し降って小屋を目指します。




というわけで本日の最高地点、日本三大峠の雁坂峠へ。
あとは降るのみですが、腰掛けられるスペースもあるので、ここで一息。

雁坂峠から雁坂小屋までは、少し降るのみ……と思いきや、意外としっかり降ろされました。
峠の北側は木が茂っていて、意外と薄暗い感じです。




本日の宿泊地、雁坂小屋に到着。
噂の国道便所も拝むことができました。
本日はここでテント泊。
奥秩父山域のテン場としては広い方ではなく、張れるテントの数も多くはありませんが、早めに着けば整地されたスペースにテントを張ることができ、ペグも打ちやすく、水も豊富で過ごしやすいです。
アルプスの稜線のテン場に比べると何もかもが簡単。初めてのテント泊はやっぱり奥秩父エリアが良いですね。
ちなみに古屋のすぐ近くの日の出スポットは、朝になれば本当にきれいな朝日を拝むことができます。
雁坂小屋〜水晶山〜新地平

翌朝は日の出前にテントを撤収して、日の出スポットで日の出を拝んだら笠取山方面へ出発です。
奥秩父の縦走路を歩くわけですが、前回の和名倉山がなかなかハードだったので、今回は笠取山まで登ることなく下山。
雁坂小屋に泊まるのが主目的だったのでピストンでもいいのですが、それでは面白くないので新地平を目指そうというわけです。

峠まで登り返すことはせず、巻道で稜線へと上がっていきます。
こちらから登るとかなり楽です。

稜線に取り付いてからは苔むした道を歩くことに。
登ったばかりの陽の光を受けて苔がオレンジ色に輝いて、なかなかエモーショナルな光景。

今回の最高峰、水晶山は地味な感じ。
展望ゼロで縦走路の通過地点、達成感のあるようなピークではありません。




軽めのアップダウンを経て次の古礼山へ。

古礼山や、そこから少し歩いた笹の稜線が今回歩いた中では一番見晴らしのいいエリアですね。
奥武蔵らしい笹と奥武蔵の山々、その奥にまだ雪の残る富士山。大菩薩嶺でも見られる、このあたりの定番の景色です。
定番すぎて見慣れた光景でもありますが。




笹の稜線を歩いて雁峠を目指します。
日の出と同じくらいのタイミングで雁坂小屋を出発すれば、朝日に照らされた笹の道を気持ちよく歩けます。

笠取山はちょうど逆光の時間帯。
登るのが大変な山ではないのですが、あの急坂を思い出すので、今日はいいかな……みたいな気分になりますね(笑

雁峠に到着です。
この手前、最後は結構急な坂を降りることになります。登りは結構大変かも。




最後は亀田林業林道を経由して新地平へ。
こちら側を下山ルートとして使うのは初めて。
ほとんど傾斜のない道という記憶でしたが、意外と最初は傾斜があって、昔の記憶も当てにならんなぁと。
一度降りてしまえば、あとは平坦なんですけどね。

というわけで、新地平へと降りてきました。
まだ朝も早い時間、これから笠取山を目指そうという人が結構多かったです。
今回は登りませんでしたが、また笠取小屋にテントを張って登りたいですね。
テント泊ですが昼くらいには帰宅できる緩めの山行で、翌日に疲れも残らない癒やされ登山になりました。
限界ギリギリまで追い込まなくてもいい、これくらいのテント泊登山も良いものです。
感想

和名倉山が激しかった分、今回はゆるく歩けるルートで行こうと決めていたので、この強度の山行にも満足。
たくさん歩くだけが登山ではないのです。
危険な場所もほとんどなく、初めてのテント泊にはちょうどいいエリアですね。
ただ先述の通り、雁坂小屋のテン場は広くはないので、良い場所を確保しようと思ったら早めに行動する必要があるので、そういう意味では雁坂小屋よりも笠取小屋の方が、初めてのテント泊には向いている気がします。
さて。これでGW期間の山日記は書けましたが、2024年の山行はまだまだ続きます。
今まで通りの分量では間違いなくまた更新が滞るので、どうやって執筆コストを下げていくか、ちょっとしばらく模索しながら続けていこうと思います。
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