鷹ノ巣山:奥多摩三大急登に再び挑む
2017年11月07日2023年09月30日登山:奥多摩
登山情報
GPSログ
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コース情報
- 標高
1736.6m
- 標高差
1385.6m
- 累積標高(登り)
1361m
- 累積標高(下り)
1595m
- 行動距離
13.59km
- 行動時間
5時間33分
- コース定数
28.6
アクセス
往路:~JR青梅線 奥多摩駅 > 西東京バス 東日原BS
復路:JR青梅線 奥多摩駅~
そんなわけで久々の山歩き、その舞台に選んだのは奥多摩の鷹ノ巣山。
奥多摩三大急登の筆頭、稲村岩尾根を登るコースです。
秋といえば紅葉。紅葉が魅力的な山域というと個人的には、ここ奥多摩が真っ先に浮かびます。
天候の影響でやや遅くなりましたが、そろそろ紅葉に囲まれての山歩きを堪能したい頃。そのためにはまず、紅葉がどこまで下ってきているのかを確かめたい。
奥多摩では雲取山の次に標高の高いのが、この鷹ノ巣山。
今回は奥多摩屈指の急登、稲村岩尾根から標高とともに変化する紅葉の様子を伺いつつ、標高1,737mの鷹ノ巣山の山頂を目指すことにします。
鷹ノ巣山攻略
色んなものにありますよね、脱初心者のハードル。
Smoke On The Water弾けたらギター初心者卒業とか(あれ、ちゃんと弾こうと思ったら意外と難しいですけどね)。
山で言えばここ鷹ノ巣山は、そのひとつに挙げられると思います。
長い道のりと奥多摩屈指の急登。
危険な箇所はほぼ皆無ですが、日帰りで行くことのできる山としてはそれなりに体力の要求される山でしょう。
一朝一夕で体力を得ることはできませんが、そんな鷹ノ巣山に登るための準備としてお勧めしたいことをいくつか。
まず、よく寝ること。寝不足の状態では、本来の調子を発揮することはできませんから。
夜更かししてしまったら、諦めて別の日を選ぶのも大事です。
そしてよく食べること!ダイエットとかいいから。
山頂に着く前にガス欠になったら悲惨です。
どちらも当たり前ですが……。
ちゃんとコンディションを整えて登るべし、ってことですね。
あと、ブランク明けに登るのもよくないと思います。
……まぁ、今回は完全にブランク明けの登山になったのですが!
ちなみに、鷹ノ巣山といえば去年もほぼ全く同じタイミングで登っています。
特に意図したものではないのですが…(笑
http://www.crowsclaw.info/archives/716
それでは前置きもそろそろ終わりにして、今回の山歩きのレポートに移ります。
東日原BSから稲村岩
序盤は沢沿いを歩きます。奥多摩で水をイメージする山といえば川苔山ですが、ここ鷹ノ巣山の序盤もなかなか。
ユル過ぎずキツ過ぎず、そんな山道をしばらくゆっくり登っていきます。
序盤の登りもなかなかですが、その後も登りとなだらかな尾根道が交互にやってきます。
身体が温まらないうちにペースを上げ過ぎてしまわないよう、最初は焦らずゆっくり登るのが正解。
今回、久々過ぎてまず腰に違和感が。もう歳ですか……。
ザックの背負い方を色々模索してみたりしましたが、どうにもならないので諦めてストックを出します。
うーん、調整はまた今度。
そんなこんなで気がつけば稲村岩。登山道の入り口から見えた、あの岩山のあたりまでやってきました。
調子よく登ることのできた前回同様、ここで一旦小休憩を取ります。
稲村岩尾根を登る
少し休んだら再び行動開始。
身体が冷える前に切り上げるのが、鷹ノ巣山を攻略する大事なポイントのひとつ……かも?
奥多摩三大急登とは言いますが、稲村岩尾根はそこまでエグい傾斜というわけでもありません。
個人的には、同じ奥多摩ならヌカザス尾根の方が傾斜だけ見れば急かなという印象。その代わり、登っても登ってもまだ登りが待っています。
この時期は落ち葉の絨毯を踏みしめながら、無心に登るのみ。
登っては尾根道を歩き、再び登って……を何度か繰り返して、さすがにもういいだろと思う頃。
休憩にちょうどよさそうなスポットに到着します。
ヒルメシクイのタワ。去年はこんな看板あったっけか。
歩き始めてからだいたい2/3くらい、今回もここでまた少し休憩します。
前回はここで長めの休憩を取った結果、逆に最後の登りがキツかったので、今回は早めに出発。
ここに来るまでに何度か偽ピークに遭遇しますが、多分ここから見えるのは鷹ノ巣山の山頂でしょう。
あともうちょっとかな、と思わせてくれますが、ここからの200mが結構しんどいんです。
やはり鷹ノ巣山、今回も容赦ねえ。
結構立派な霜柱まで。ヒルメシクイのタワを超えたあたり、標高1500mから先には既に冬の気配ですね。
そうして登って登って……。やっぱもうダメだわ、と思った頃に突然それはやってきます。
鷹ノ巣山山頂
ようやく辿り着きました、鷹ノ巣山山頂。やっぱり今回もキツかったよ。
前回同様、天気は最高。ほぼ雲ひとつない快晴、遮るものもなく遠く富士山まで見渡せます。
勉強不足なもので、山頂から見てもどれが何の山か全然わからない私。
でもさすがに去年散々歩き回ったせいか、見ればすぐにわかります。みっつ並んだ山頂を持つのが三頭山、立派な頂の御前山。その隣には大岳山。どれも去年登った山ですね。
……あとは富士山くらいしかわからないけど!
山頂で待ちに待った昼ごはん。今回はカレーメシに挑戦です。
割と評判は良いようですが……個人的にはイマイチかな。酸味がなんか気になる。
カレーが酸っぱいとちょっと嫌な予感がして、心がざわついてしまうので……(笑
カレーヌードルの方が安定しているような気がします。
11月とは言え、さすがにここまで登ってきたら汗もかきます。
今回はジオラインの薄手のアンダーウェアとTシャツ、という服装でしたが、ちょっとまだアンダーウェアは早かったんじゃないかっていうくらい。
アンダーウェアはそのままですが、Tシャツは一旦脱いでしまいフリースに着替えます。休憩中に乾かして、汗で冷えるのを防ぐ狙い。
以前、なんか手慣れた感じの白人の兄ちゃんがそんなことをやっていたので真似してみたり。
そうしてTシャツの汗が乾いた頃、荷物をまとめて出発します。
延々続く石尾根を下る
鷹ノ巣山からの下山ルートは、石尾根をだらだらと下っていくルートを選択。
水根山から倉戸山を経由して下山するのが一番早そうですが、前回歩いた石尾根の尾根道がなかなか良い感じだったので、つい同じ道を選んでしまいます。
こちらのルートは標高差1400mと激しいですが、目立った急坂もなく、長い距離をゆっくりと下っていきます。
登りのあの傾斜は何だったのかというくらい。……まぁ、石尾根から登山口まで10kmくらいあるんですが。
そういえば今回、珍しく野生の猿に会いました。
残念ながら、カメラを取り出すより前に逃げられてしまいましたが。
木の実でも探してたのでしょうか?
この時期は踏み跡が落ち葉で隠れてしまっているので、一部迷いやすい箇所もあります。
怪しいなと思ったら周囲をよく見てくださいね。テープを見かけなくなったら登山道から外れたと思っていいでしょう。
この看板は本当に助かりました。道なりに歩いていくとこのあたりで踏み跡が消えるんですが、この箇所で方向転換するんですよね……。看板がないとちょっと危ない。
しかし、本当に穏やかな道です。全然下っている感覚がない。
六ツ石山まで来て、やっと三頭山より若干低いくらい。
六ツ石山を超えたあたりのスポットが、個人的には奥多摩の中では一番好きな場所。
この開けた広い道がすごく好きです。なんか洒落た雰囲気というか。両脇は緑と黄色のグラデーション、そして奥に見えるのは大岳山(多分
低山の山道といえば狭くて、木々に覆われているというイメージが強いですが。ここはそんなイメージを払拭する、不思議な場所です。
紅葉の方は……期待していたような感じではありませんでしたが。
それでも今年もまた、この尾根道をゆっくり下ることができて満足です。
最後は、薄暗い林の中へ
三ノ木戸山のあたりで見晴らしの良い尾根道は終わりを告げ、静かで薄暗い林の中に入ります。
ここからは日中でも結構な暗さ。ヤマレコにも書きましたが、林道へと抜ける分岐もあるので、あまり遅い時間にこのあたりを歩かないほうが良いかと思います。
日没までに帰ることができるか怪しいタイミングでは、こちら側は選ばないほうが無難かと。
そうして暗い道を抜けると、一旦林道に出ます。ここからは舗装された道を……歩くのですが、再び登山道へ。
ここまでくると落ち葉も少なく、足元の感触がごつごつしてきますね。
途中で神社の脇を通りつつ、ようやく一般道へ。
ここまで来れば一安心。一般道を通って奥多摩駅へと向かうことができます。
……まぁ、今回はそちらではなくもう一軒の神社を突っ切って帰ったんですがね!
最後にこの階段はなかなかハードだった、かも。
奥多摩の町に戻ってきたのは16時頃。
午前9時半頃に登山口を出発してからおよそ6時間半、約13.5kmの山行でした。
温泉やビールのお店など、下山しても奥多摩の町はまだまだ魅力的ですが……。
早く帰りたかったので、この日は駅から近いお店で奥多摩の地ビールを買って帰りました。
おしまい
久々に登る山としては選択を間違えている気がしますが、やはり良い山です。鷹ノ巣山。
この時期に登ると澄んだ空や色付いた山々、様々な景色を楽しむことができます。
特に登りはハードですが、序盤の登りの苦しみを越えた先の景色を是非ご堪能あれ。
今回のレンズ
今回は20mmと35mm、あと100mmを背負って登りました。
20mmは山頂と、あとは少し下ってから山頂を撮った2枚のみ。35mmと100mmを気分で替えながら撮っています。
山頂からの景色も35mmでほとんど足りたので、次回登る時は35mmと100mmだけに絞ると思います。
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