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燧ヶ岳:夜行列車でゆく尾瀬の山

2018年10月02日2023年09月30日登山:東北

登山情報

GPSログ

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コース情報

標高

2356m

標高差

795.1m

累積標高(登り)

812m

累積標高(下り)

1004m

行動距離

13.04km

行動時間

5時間41分

コース定数

22.9

アクセス

往路:~会津鉄道 会津高原尾瀬口駅 > 会津バス 沼山峠BS
復路:会津バス 尾瀬御池BS > 会津鉄道 会津高原尾瀬口駅~
2週連続だった9月の連休。 前週のアルプス縦走の疲れもあってテント泊はちょっと……という気分だったのですが、天気も良いので少し遠出してみることにしました。

日帰りで遠出できる山……ということでふと浮かんだのが、尾瀬夜行で北の山に行くプラン。
予約もなかなか難しいと聞きますが、出発当日の朝に電話で聞いてみたところ空席ありとのことで、突発的に行ってまいりました。

目指すは会津駒ヶ岳……あれ?

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尾瀬夜行は直前に予約する場合、ネットや電話では予約できません。
東武の主要な駅にある東武トップツアーズの店頭での予約が必要です。
そしてツアー形式になるので、基本的には尾瀬方面へのバスとセットになります。

片道でも行けるのですが、連休などハイシーズンは復路のバスと特急も併せて予約しておいた方が良いでしょう。
JRの新幹線や特急と違って、東武の特急は全席指定。満席だと乗車すらできません。

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切符を予約する際には行き先と簡単な登山計画も記入します。
今回は会津駒ヶ岳に行くつもりで予定を記入、「会津駒ヶ岳行くならバスは途中下車だから運転手に伝えて下さいね」というお姉さんの助言もあったのですが……。

当日はそんなことも全部忘れて、しかもバスの中で爆睡。
気付いたら会津駒ヶ岳のバス停はとっくに過ぎていて……それどころか終点まで行ってしまうという。
今年から尾瀬夜行に導入された特急リバティ、座席もリクライニングできて寝やすかったんですけどね……。

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そんなわけで終点、沼山峠にやってきました。
ここから行ける山、それが今回登った燧ヶ岳です。

地図を見る限り、コースタイム的には問題なく日帰りできる距離。
リスクのありそうな道もそんなにない。
今から会津駒ヶ岳の登山口まで戻るより、今日はここに登った方が落ち着いて尾瀬の山歩きを体験できそうな。

そんなわけで急遽予定を変更して、今回は燧ヶ岳に登ります。

沼山峠〜沼尻平

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沼山峠からの登山道は、しばらく木道を歩きます。
観光客っぽい軽装な人もいるくらい穏やかな道。
登山道というかハイキングコースですね。

そしてしばらく歩くと、突如広がる絶景。

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樹林帯を抜けたところに広がる尾瀬の湿地帯。
これはちょっと、事前情報なしで来ると圧倒されますね。
紅葉にはまだ一週間ほど早いとのことですが、黄金色に輝いていました。

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青紫色の花。これはエゾリンドウでしょうか。
金色の湿地帯の中では一際存在感がありました。

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尾瀬沼を眺めながら、尾瀬沼ビジターセンターに寄り道。
会津駒ヶ岳は途中に水場があるとのことで、あんまり水を持ってきていなかったので汲んでいきます。
トイレもあるので安心。

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用を足してから再び行動開始。
しばらく、尾瀬沼のほとりを歩きます。

燧ヶ岳へはここ、尾瀬沼ビジターセンターから2通りの行き方があります。
ひとつはビジターセンターから20分のところにある分岐を北に進み、長英新道を登るコース。
もうひとつは沼尻平からナデッ窪を直登するコース。

今回はちょっと登りごたえのあるコースがいいなぁと思ってナデッ窪の方を選びました。
が、先に言っておくと……このコースはあんまりお勧めしないかも。

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沼のほとりをぐるっと一周するだけでも楽しそう。

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……と、見えてきました。
少し雲に隠れていますが、あれが今回目指す燧ヶ岳ですね。
会津駒ヶ岳は山頂がなだらかと聞きますが、こちらはなかなかダイナミックな姿。

燧ヶ岳の山が顔を覗かせたら、そろそろ湿地帯歩きはおしまい。

沼尻平〜燧ヶ岳山頂

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沼尻平に着いて、ひと呼吸入れてから本格的な登山道を目指します。
この木道をまっすぐ歩くのは、なんかわくわくしますね。

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……が、残念。
ナデッ窪コースはひたすら心を無にしてガレ場を登り続けるルートです!
体力を削られるようなすごくキツいコースではないんですが、無限に続くんじゃないか……っていうくらい延々とこんな感じの岩をよじ登っていきます。
岩の表面はところどころ苔むしていて、しかも何日か前まで雨が続いていたので非常に滑りやすい。

直登なので景色の変化もないのが悲しいですね……。
なので、楽しみながら登りたい人は長英新道の方をお勧めします。
あちらはあちらで、ぬかるみが凄いとは聞きますが。

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登り終えるとこんな感じに。
ガレ場を越えたご褒美……といいたいところですが、このあたりはもう長英新道と合流してから撮ってますね。

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木々の背が低くなってきたところで見えてくる山頂。
このあたり、雰囲気は谷川岳に近いですね。ふたつのピークが連なっているのも似ています。

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というわけでまずは一つ目のピーク、俎嵓へ。ここが山頂……と思いきや、一番のピークはお隣の柴安嵓らしいです。
俎嵓は結構狭い割に混んでいるので、早めに脱出して隣の柴安嵓へと向かいます。

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さくっと40分くらいで柴安嵓。
登るまではわからなかったのですが、こちらの方は山頂が広くて寛げるスペースもありますね。

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尾瀬と言えばこの山、至仏山。
柴安嵓は尾瀬の湿地帯と至仏山をセットで見渡すことのできる、抜群のロケーション。

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このあたりが会津駒ヶ岳かな……なんて思いながらカメラを向けてみましたが、全然違いましたね。
地図を見る限り、景鶴山とかそのあたりじゃないかと。

時間もあったので山頂で2回ほどタイムラプスを撮ってから下山します。
下山ルートは御池方面へ。
また尾瀬沼の湿地を歩くのも良いのですが、ちょっと時間が掛かりすぎるかな……という気もして。
地図には道迷い注意の書き込みもありましたが、テープなどでしっかり案内されているので問題ないと思います。
冬の雪道だと危ないのかもしれませんね。

燧ヶ岳山頂〜御池

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御池方面への下山コースはなかなか、季節感のあるいい道でした。
こんな感じで、早めの紅葉を楽しむことができたり。

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山の中腹に広がる広大な湿地帯に、またも息を呑んだり。
このど真ん中に休憩ポイントがあるんですよ。
次にタイムラプスを撮るならここだなぁ。

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その名の通り池も……って、ここは御池じゃないらしいですよ。

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振り返ると燧ヶ岳。
こちらから見ると、また違う姿を見せてくれます。

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このあたりはこんな感じでずっと木道が続くので、足への負担も軽くてやさしい。
立ち止まって写真を撮る時は、追い越しやすれ違いに気をつけないといけませんが。

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ひとつ湿地帯を抜けても、また湿地帯。
このあたりは尾瀬特有の光景、なのでしょうか。なかなか他の山では見られない光景ですね。

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木道と湿地のエリアを越えたら、めっちゃぬかるみまくった樹林帯の下りを頑張って降りればバス停のある御池へと到着です。
……いや、ほんと、ここのぬかるみはやばかった。
この山を歩く時はなるべく、トレランシューズのような軽くて防水性の低い登山靴よりも、しっかりとした登山靴を履いていくことをお勧めします。

御池からはバスでまっすぐ会津高原尾瀬口駅まで行けるので、ここまでたどり着ければひと安心。
御池ロッジにはお風呂もあるので、早めに着いたらそちらで汗を流すのもアリかと。

会津高原尾瀬口駅から帰ろうと思ったら、16時頃に出発する便が終バスになります。
それを逃すと駅までたどり着けないのでご注意を

振り返り

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そんなわけで突如登山計画を変更しての燧ヶ岳歩き。
至仏山や会津駒ヶ岳の陰に隠れて少しマイナーかもしれませんが、尾瀬の魅力が詰まった良い山ですね。

歩きごたえもあって、景色も変化に富んでいて飽きません。
関東の低山やアルプスのボリューム感ある山ともまた違った景色を求める方は是非。

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