【尾瀬】至仏山:幻の尾瀬残雪期登山
2021年05月24日2023年09月29日登山:東北
登山情報
GPSログ
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コース情報
- 標高
2228m
- 標高差
637.0m
- 累積標高(登り)
662m
- 累積標高(下り)
650m
- 行動距離
9.79km
- 行動時間
3時間24分
- コース定数
16.1
アクセス
往路:~JR 上越新幹線 上毛高原駅 > 関越交通 鎌田線 尾瀬戸倉BS > 戸倉~鳩待峠乗合バス 鳩待峠BS
復路:戸倉~鳩待峠乗合バス 尾瀬戸倉BS > 関越交通 鎌田線 沼田駅BS > JR上越線 沼田駅 〜
尾瀬には過去に燧ヶ岳に登ったことがあるのですが、その時の印象としてはとにかく遠いということ。
至仏山には日帰りでは行けないものと思い込んでいて、いつかテント泊で……なんて考えていたのですが。
調べてみると、ある。関東から日帰りで登れるルートが。
登山口に着くのは11時近くになるので、あまり現実的なルートではないのですが、行ってみました。
自宅からの移動時間は約5時間。こんなに長い移動は日光白根山以来、やっぱ遠いですね……尾瀬は。
鳩待峠〜小至仏山
GWに登ってみたいと思っていた至仏山。
本当は山の鼻でテント泊するつもりで考えていたのですが、今年は天候の悪さと、山の鼻小屋付近で熊が出るということでテント場が閉鎖されていたため諦めていました。
が、調べてみると日帰りでも行ける。
あの遠い尾瀬に日帰りなんてできるんだろうか、と半信半疑ながらもプランを立ててみたら、確かに行ける。
というわけで、色々乗り継いでようやくたどり着きました、鳩待峠。
時刻は午前11時になろうかというところ。早出早着が基本の登山ではかなりイレギュラーです。
時間の余裕があんまりないので、さっさと準備して登山口へ。
ゲイターとかはバスで移動中に付けておいて、降りてからの準備時間を短縮。
序盤はなだらか。
足跡がつきすぎてどれが正解かわかりづらいですが、ピンクテープなども見ながら正解と思われるルートを歩いていきます。
この山はバックカントリースキーの方も多く、そういった方は登山用コースからは外れて降りています。
間違ってそちら側に進まないように注意。
もう結構雪は少ないですが、それでもトレースから外れると時々ズボッといきます。
わかんやスノーシューで遊ぶのも良いかもしれませんね。
少し歩くと至仏山の山頂が見えてきました。
横から見るとあんな山だったのか。前に燧ヶ岳から見た印象が強くて、もっと鋭角的な山だと思ってた。
思い思いの方向へ伸びていくトレース。
バックカントリー勢のトレースを辿っていくとコースアウトするのでお気をつけて。
このあたりがほぼ唯一の急な登りかな?
いつの間にかトレースから外れちゃってて、思いっきり踏み抜いちゃいました。
稜線に出ると見事な感じ。
見えるピークは小至仏山のものです。
麓に広がる尾瀬の湿原は雪を被って真っ白。
その先に聳える、ふたつの頂点を抱く山が燧ヶ岳。
あちら側も登れるんでしょうか。
岩をちょっとだけトラバース。
見た目はキツそうな傾斜なんですが、実際に歩いてみるとそうでもないです。
そんなわけで、まずは小至仏山。
巻いてもいいんですけど、景色が良いので往路か復路のどちらかで寄りたい。
山頂付近から西側を見ると良い景色が広がっています。
どれがどの山かはちょっと、私にはよくわかりませんが。
緑から白に至るグラデーション。
山の上はまだまだ冬ですかね。
小至仏山〜至仏山〜鳩待峠
小至仏山から至仏山までは、もうあとちょっとなのでさっさと登ってしまいましょう。
ちょっと降りて登り返せば、その先に山頂が待っています。
稜線の東側は真っ白なんですけど、西の方はこんな感じで雪と岩のミックス。
というわけで、着きました。標高2228m、至仏山の山頂です。
鳩待峠からは約1時間40分。コースタイムの2/3くらいでしょうか。
雪山なのに結構巻きましたね。
時間を気にして結構ハイペースで登ってしまいましたが、そこまでキツい山ではないですね。
時間の余裕を作れたので、山頂からちょっと北側に降りて尾瀬の景色を撮りに行ってみました。
秋の金色の尾瀬もいいですが、こんな感じで真っ白な尾瀬も悪くないですね。
山頂に戻って再び写真撮影。
あのふたつのピークは谷川岳かな?と思ったけど、全然違いましたね。
そんなに近くはなかったです。
こちらは南東の方角。
ちょこんと白い山頂が顔を出しているのはどこの山だろう。
雪が溶け始めて、上の方にだけ残ってるこの感じがいいですね。
今、高い山に登ってる。そう実感できる瞬間。
さくっと腹ごしらえをして降りていきます。
調理器具は持たず、コンビニで買ったパンだけ。
アイゼンとかが結構嵩張ったので、この判断は多分正しかった。
まだまだ、これから登るという人も。
途中で追い越した人とすれ違って、随分早いんですねと驚かれました。
この日は最終的にコースタイムの6〜7割ほどだったので、結構早めです。
あんなに長く移動してきたんだから、もっとじっくり味わってもいいんでしょうが。
でも、景色が良いので歩いているだけで楽しい山です。
こんな感じで稜線に出てしまえば遮るものがないですから。
復路では、小至仏山は巻いていっちゃおう。
まぁ、二度登らなくてもいいでしょう。
巻道のトラバースは、踏み抜かないように慎重に。
トレースのあるところを歩いている分には問題ないですが、そこから外れると一気にズルッといきそうです。
雪で歩きやすくなった稜線を軽やかに進んで下山路へ。
書いてある通り、このあたりは見晴らしは良いのですがBC勢のトレース混ざっているので迷いやすいです。
向こうのピークにも行けそうだけど、アイゼンだとうまく降りられるかちょっと怪しい。
木々の背が高くなってきました。そろそろ樹林帯エリア。
夏山だとこのあたりから見るものがなくて淡々と歩くだけになるんですが、雪山だと被写体が多くて楽しめます。
といいつつ、ガーッと降りてしまいました。
この日は終始ハイペースでかっ飛ばしていたので、結構早く着きました。
これなら一本早いバスにも余裕で乗れそう。
時間に余裕があったので、花豆ソフトクリームをいただきます。
味は餡子っぽいですね、お正月に食べる甘い煮豆に似てます。
鳩待峠からの帰りのバスは、定刻通りでなくても人が集まったらさっさと出発するようです。
ちょっと早めに行ってみたらすぐに乗れました。
まぁ早く行っても、戸倉でしばらく待つだけなんですけどね……。
その後はまた同じ時間を掛けて自宅へ。だいぶ駆け足でしたが、それでも結構楽しめました。
今年は年末年始に全然登らなかったので、これが唯一の雪山ですね。
先日の四阿山は、さすがに雪山にはカウントできないので(笑
振り返り
多分、無理に日帰りにせずに前泊したり小屋に泊まった方が楽しめると思うのですが。
それでも一応、限られた時間の中でもちゃんと山頂まで行けるということがわかりました。
ただ、ここは残雪期の雪山です。
判断を誤ると取り返しのつかないことになるので、自分のペースと相談しながら、常に引き返すという選択肢は頭に入れておいた方がいいでしょう。
鳩待峠の最終バスが16:35なので、遅くとも14:30には引き返し始めている必要がありそうです。
この時期はアイゼンを付けての歩行になりますし、トレースを見誤ってコースアウトする可能性も考えると、14:00には出発したいところ。
そう考えると、コースタイムの7〜8割程度のペースで歩けていないと厳しいかも。
ヒップソリで滑走できたら、もうちょっとタイム短縮できるのかもしれません(笑
この日もたくさんの人がヒップソリで滑っていました。
天気が良くて、もう少し行動時間を長く取れるのであれば、色々な遊び方のできる山になりそうです。
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