【中央アルプス】木曽駒ヶ岳:厳冬期アルプスへの挑戦
2024年09月08日2024年09月08日登山:日本アルプス
登山情報
GPSログ
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コース情報
- 標高
2956m
- 標高差
344.5m
- 累積標高(登り)
366m
- 累積標高(下り)
361m
- 行動距離
4.23km
- 行動時間
2時間30分
- コース定数
9.6
アクセス
往路:〜伊那バス 駒ヶ岳ロープウェイ線 しらび平BS > 駒ヶ岳ロープウェイ 千畳敷駅
復路:駒ヶ岳ロープウェイ しらび平駅 > 伊那バス 駒ヶ岳ロープウェイ線 すずらん通りBS > 高速バス 伊那・飯田線 バスタ新宿BS〜
前泊
なんとか昨年の山日記の最後まで辿り着きました。
2023年最後の登山は、年末年始の休みの間に冬の木曽駒ヶ岳へ。
残念ながら2023年末〜2024年初頭の雪山は、タイミングが合わずにほぼこの一度きりになってしまったのですが。
前回もそうだったのですが、今回も木曽駒ヶ岳は現地のホテルに前泊して登ります。
前回がバスだったので、今回は電車で行ってみようと思い飯田線を使ってみました。
が、高速バスでもほとんど時間は変わらず、公共交通機関でのアクセス難易度の高さを感じます。
前日は観光ということで駒ヶ根駅周辺をぶらぶらと。
本当は南信州ビールの直営店にも行ってみたいのですが、タイミングが合わず今回も見送り。
ただ前回と違うのは、駅前にもクラフトビールを飲めるお店があるということ。
クラフトビールカフェ bien bien、南信州ビールで働いていた方が定年退職後に始めたお店で、もちろん繋がっているビールのメインは南信州ビール。
ここならアクセスも良いので、公共交通機関でやってきて、駒ヶ根駅周辺に宿を取った場合でも安心。
というわけで早速、南信州ビールをいただきます。
年末なので昼間からビールでも罪悪感はない!
千畳敷駅〜木曽駒ヶ岳山頂
というわけで登山当日、駒ヶ根ロープウェイを使って千畳敷駅へ。
過去に登った冬山では硫黄岳の2760mが最高峰。今回はそれを200mほど上回る、標高2956mに挑みます。
事前の天気予報では比較的当たりを引いてそうな感じでしたが、山の上はどうだろう?
当たりっぽいですね、快晴と言っていいくらいの真っ青な空模様。
風もほとんど感じず、冬山登山には最高のコンディションです。
アイゼン+ピッケルをしっかり装備して、いざ千畳敷カールの雪壁へ!
トレースはばっちり、踏み抜きはありません。
なんかこうして見ている分には結構簡単に登れそうに見えるのですが……。
実際には、こう。
クライマックス付近は結構な斜度で、しかもさらさらの深雪なのでしっかり踏み込まないとずるずると落ちてしまいそう。
しかし登ってしまえばこの絶景。
これが見れるだけでも登った甲斐があるというもの。
というわけで、乗越浄土までやってまいりました。
過去の記憶が確かなら、ここから先は気楽に歩ける平たい稜線のはず。
小屋の前で一息ついて、中岳を目指します。
風に吹かれるから雪が積もらないのか、それともこの年は雪が少なかったのか。
宝剣岳。いや、冬にこんなところ登る人いないですよね。
と思ったら帰りに見かけました。すごい。
険しい宝剣岳への道とは対照的に、中岳への道はこんな感じ。
広くて緩やかな道をぺたぺたと歩いていけば、すぐに中岳に着いてしまいます。
こちらは伊那前岳へと続く道、かな?
気持ちよさそうな稜線が続いています。
あっという間に中岳へ。
そうか、この時点でもうすでに2925mまで登ってるんですね。
中岳の展望も見事なものです。
目の前には今回のメインディッシュである木曽駒ヶ岳の山頂、背後には宝剣岳の凛々しい姿。
そういえば、夏に登った時はガスが濃くて、ちゃんと眺めることもなかったなぁ。
中岳からは一旦、雪+岩の斜面を少し降りて登り返します。
後ろに映り込んでくる宝剣岳の存在感。
それにしても見事な景色が続きますね。
レンズを望遠いっぱいまで回して、南側を向いて一枚。
奥の方に映るのが空木岳かな?
最後の登りは意外と急で、アイゼンを履いて登るのがちょっとしんどかったですが、登り切りました。
木曽駒ヶ岳山頂、3000mまであと44mというところまでやってまいりました。
木曽駒ヶ岳山頂〜千畳敷駅
雪は少なめですかね、海老の尻尾もまだ全然育ってはいません。
ちょうどお昼頃なので休憩がてら、山頂をぐるっと周遊。
ついでにお昼ご飯も食べちゃいます。
標高3000m近い山頂、どれくらい寒いかというと……。
なんとこの日は風がほとんど吹かず、休憩中はグローブを外しても問題ないくらいの気温。
マイナス一桁とか、それくらいだったんじゃないでしょうか。
中岳の方で既に堪能したような気もしますが、やはり山頂からの景色は見事ですね。
前回登った時はここまで晴れてはくれなかったので、なんだか新鮮な気分。
やはりまだまだ雪は少ないようですが、岩山はこれくらい地肌が見えていた方が、荒々しさが伝わってきて良いかも。
名残惜しいですが、山頂の景色も堪能できたので下山することにします。
時間にはまだまだ余裕がありますが、雪壁の降りにどれくらい時間が掛かるか予想できませんし、何より以前登った時は帰りのロープウェイの待ち時間が凄かったので。
こうして見ると、中岳の方がなんかとげとげした感じ。
そして宝剣岳の存在感。
登ってる人いますね……。
空木岳に行こうと思ったら、私もここを経由することになるのかな。
時間に余裕はあるので、あちらの方も少し歩いてみたい気持ちはありますが……。
やっぱりロープウェイの待ち時間がトラウマなので、寄り道せずに帰ることにします。
ほら、ここを降りるのめっちゃ時間掛かりそうですし。
と思ったけど、実際に降りてみるとそんなに時間は掛かりませんでした。
こんな感じで斜面に対して斜めに踏み込んでいけば、ずるずる滑ることもなく降りられます。
一番急なところを抜ければ気分も楽。
どの踏み跡で帰ろうかな、そんなことを考える余裕も出てきます。
ちなみに一番右のルートを通ったら踏み抜きまくりでした。
でも、そんな道も歩くと楽しいんですよ。
ロープウェイ乗り場まであともう少し。
まだまだ余韻に浸りたい気分ではありますが、そろそろ今回の山歩きもお終い。
さらば木曽駒ヶ岳、今回も楽しかったよ。
雪壁さえ登ってしまえばアップダウンも少なく、今日のように天気が安定していればかなり楽しめる山だと思います。
朝は逆光でうまく撮れなかったので、帰り際に一枚。
日も傾いてきましたね。
さすがにロープウェイは、夏の連休よりは混まずに乗ることができました。
余韻に浸りながら、ロープウェイで降りていきます。
麓まで降りる頃には日も沈みかける時間帯。
さすがに駒ヶ根でまた遊んでから帰るほどの余裕はなさそうです。
というわけですずらん通りBSで下車してから、駒ヶ根BSで高速バスに乗り継いで首都圏に戻りました。
うーん、やっぱりバスの方が楽かな……(笑
感想
標高3000m近い厳冬期のアルプスの山への初挑戦でしたが、天気に恵まれて快適な山旅になりました。
ガス気味だった前回のリベンジにもなって、かなり満足です。
さすがに厳冬期に、これ以外のアルプスの山々に登ることは私の技術ではできませんが、そんな私でも登らせてくれる木曽駒ヶ岳。
とは言え雪崩の危険性も高い山なので、登るなら今回のように雪がまだ少ない時期の方が良いのでしょう。
こんな山で一年を締めくくれて、念願の白馬岳に裏銀座縦走もできて、2023年も良い山歩きができました。
この調子で2024年も初っ端から雪山登っていくぞ!と覚悟を決めたのはいいのですが……。
先述の通り、タイミングが合わずどこにも登れずに終わってしまったんですよね。
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