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【北アルプス】白馬岳:微かに残る雪渓を登り、美しい稜線へ

2024年06月25日2024年06月30日登山:日本アルプス

登山情報

GPSログ

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コース情報

標高

2932.2m

標高差

1682.2m

累積標高(登り)

2001.0m

累積標高(下り)

1400.0m

行動距離

17.72km

行動時間

10時間13分

コース定数

44.5

アクセス

往路:〜白馬猿倉BS(毎日アルペン号)
復路:アルピコ交通 栂池高原BS > アルピコ交通 白馬八方バスターミナルBS〜

初日:白馬猿倉BS〜白馬岳頂上宿舎

2023年は念願の山に登った一年でした。
ここには登っておきたいと思っていた山のひとつ、白馬岳。
8月後半、雪渓はかなり溶けていたようですが、滑り込みで足を毎日アルペン号を確保していざクライムオン。

序盤は樹林帯。割と歩きやすいタイプです。

この日の天気は……残念ながらガスまみれ。
午後から晴れることもありますが、あまり期待はしない方がいいかな。
予報を見る限り、本命は明日。晴天の稜線を歩ければそれでいいのです。

さすが人気の山、歩きやすいですね。

歩いていたらガスが晴れてきました。
これはチャンスかも。

白馬尻小屋はこの年は営業せず。
大雪渓の入り口ですが、補給はありません。

まぁ、この年は雪も少なく、雪渓はほとんど残っていなかったんですけどね。
余談ですが、雪渓を登り終えて小屋に着いてみたら、翌日から通行止めになったと聞きました。
本当にギリギリのタイミングだったんですね。

雪がないとただのガレ場です。
こうなると地味に歩きづらい。

一応、雪渓を歩く場面もあることはあったのですが……、ごく僅かな時間だったかな。
体感、30分も歩かなかったと思います。
そして雪の冷たさに刺激されてか、このあたりはガスに巻かれている時間が大半でしたね。

雪も少ないし最初はノーアイゼンで、と思ったのですが、この傾斜を見るとちょっと怖いですね。
さすがに軽アイゼンを装着することに。

しかし、軽アイゼンを付けて歩いた距離はごく僅か。
しっかり雪渓を堪能するなら7月中に、ですね。

雪渓が終わると、再び青空が広がっていました。

こんな感じで、ガスに巻かれたのは本当に雪渓を歩いている間だけ。

標高的にはまだ2300mほどですが、もう既に森林限界の光景。
一年ぶりのアルプスに帰ってきたんだなぁ、という実感が湧いてきます。

ちなみに設計の様子はというと……こんな感じ。
通行止めになるのも納得です。

そして……ここからまたそれなりに登るんですよね。
今回のスタート地点は標高約1250m、本日の宿である白馬岳頂上宿舎は標高約2700m。
もう1000m以上は登ってきたはずですが、まだあと400mくらいは登らないと。

キツさが和らぐわけではないのですが、でも景色が良いのであまり疲れは感じなかったですね。
雪渓の雪が少なかったのがプラスに働いたのか、マイナスに働いたのかはわかりませんが。

当然ですが、この山は水が豊富。
この年の夏は暑かった記憶がありますが、やはり水が流れているだけで快適さは段違い。

絶景!
やはり私がイメージするアルプスの光景というと、白馬付近の緑豊かな稜線ですね。
穂高のような岩の稜線も悪くはないのですが、こういう景色が一番感動します。

夏も後半戦、花を見るにはちょっと遅かったですかね。

杓子岳の山頂が、だんだん目線の高さに近づいてきました。
道にはロープも張られていて、今日の泊地まであともう少し。

が、残念ながら小屋が見えてきたあたりでガスが登ってきてしまいました。
うーん、まだ午前中ですが、今日は無理せずここでおしまいですかね。

今回は行く予定はなかったのですが、鑓ヶ岳方面へと続く稜線もきれいですね。
次はこちら側へ歩くのも良さそうな。
このあたりの山域は、何度来ても良いと思います。

というわけで、受付を済ませて今日の我が家を建てていたら……また、晴れた。
こういうこと、多いですね。
感覚的には午後からガスったらもう終わり、なのですが、山の天気はよくわからない。

というわけで、登ります。
明日も晴れるとは限らない。晴れているうちに、一番行きたい場所に行っておかないと。
翌日はがっつり晴れたので、結果的にはこのタイミングで鑓ヶ岳方面に登っておくのが正解でしたが。

というわけで頑張って登って、山頂へ。
でも、山頂に着く頃にはまたガスが登ってきてしまい、展望ゼロに。
そのかわり、山頂付近で雷鳥親子がよちよち歩いてたのでちょっと戯れてきました。

その後はテントに戻って遅めのランチ。
テント泊登山で活力を復活させる秘訣は、ぶっちゃけ小屋飯だと思います。
アルファ米やインスタント食材では、あまり元気が出ないような。
もちろん小屋のご飯だけで行動はできませんが、時々頼るくらいは許してくれるはず。

二日目:白馬岳頂上宿舎〜白馬岳

そして翌朝。この日は白馬岳経由で栂池高原に降りるだけ。
マジックアワーの稜線を歩くのも良いのですが、あんまり早いと暇を持て余しそう。
ということでしっかり寝て、日が昇ってから歩き始めることに。

朝日に照らされた杓子岳が美しい。
今日はいい天気になりそうです。

あちらは剱岳でしょうか。
雲海の上に聳え立つ姿が凛々しい。

稜線を照らす太陽。
うん、今日は絶対に暑くなる。

というわけで色々と端折って、いきなり白馬岳の山頂へ。
頂上宿舎からもそれなりに登ることにはなりますが、朝のうちは元気なので全然余裕。
そして今日はここをピークに、あとは基本的に降り中心というユルめの登山。

優しめの山ではありますが、それでも標高は2900m。
山頂からの景色は最高クラス。この険しさと美しさが同居する姿こそ、このエリアの特徴。

夏の雲だなぁ、って感じですね。
こっちまで来ないといいのですが。

今日はこの道を歩くんですね。
そこまでアップダウンも激しくなさそうなので、のんびり稜線歩きを堪能できそう。

やあ、また会ったね。

おそらく昨日の家族でしょう、再び会った雷鳥たちと戯れてから、勝利の約束された稜線歩きを始めます。

幸い、稜線上に雲はほとんどなく。
やはり、この日にここを歩くと決めたのは正解でした。

こちらは朝日岳方面でしょうか。
補給地点は少なそうですが、稜線の雰囲気も良く、こちら側を歩くのも良さそうです。

というわけで、三国境。
朝日岳に惹かれる気持ちもありつつ、今日の一番の目的は白馬岳の稜線を歩き切ること。
白馬大池方面へと進みます。

絶景は続く。
本当に、この山が人気なのが納得できる光景ですね。
ガスってしまったらこの魅力も半減以下ですが、今日は晴れたので問題なし!

強いて言うとしたら、似たような写真ばっかり撮ってしまうこと、かな……(笑
まぁ、それくらい稜線の景色は美しいのです。

そうして少し登り返して小蓮華山へ。
遠くに見える白馬大池が美しい。
アップダウンはそこまでキツくないので、割とハイキング気分で登ることができます。

大池が近づいてきました。
白馬岳の山頂からの道はこんな感じで、振り返ってみるとそれなりに高低差がありますが。
それでも、負荷を感じるような道ではないですね。

そして大池に到着……って、ここにきてガスが。
晴天の稜線歩きはここまででしたか。

ガスってる方が暑さが和らいで歩きやすい、そう考えることにしよう。

白馬大池山荘で少しお休み。

ここもシチュエーションが良いですよね。
このあたりも森林限界付近な上に、湖畔で静かにキャンプのようなテント泊を楽しめる。
やや割高とは聞きますが、ここに泊まれたら絶対に気持ちいいはず。

残念ながら大池以降はガスの多い山道でしたが、ここまで晴天の稜線を歩ければ充分。
念願の白馬岳を晴天の中歩けて、最高の気分でした。

栂池山荘でのんびりしてもよかったのですが、やはり温泉で汗を流したい。
さくっとロープウェイで降りて下界に戻ることにします。

栂池高原BS付近にはいくつか温泉もあるのですが、この日はいずれも休業日。
でも汗を流さずに公共交通機関に乗るのはなぁ……、と思っていたら白馬八方行きのバスが来たので、白馬八方温泉に寄ってから帰ることに。
白馬八方バスターミナルならそのままバスに乗って都心に戻ることもできるので、このチョイスも悪くないですね。

感想

北アルプスの中でも屈指の人気を誇る白馬岳。
栂池方面からの方がアクセスは楽かもしれませんが、大雪渓から登って絶景の稜線を歩く今回のコースは、白馬岳を楽しむには最高の選択でした。
一度登ればもう充分、と思う山も少なくないのですが、この山は何度歩いても飽きることはなさそう。
次は白馬三山をしっかり縦走してみたいですね。

さて、2023年の夏山はまだまだ続きます。
次の山行は、今までの登山経験の集大成とも言える、北アルプスの最深部へ。

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