宝登山:蝋梅の香りで春の足音を感じる山
2月の3連休、遠出の計画もありましたが予定変更に。
じゃあどこに行こうか?という話になったところで、ふと思い浮かんだのが奥武蔵の宝登山でした。
以前から奥武蔵〜秩父のあたりは花がなかなかきれいという話を聞いていて、この春は重点的に攻めようと思っていたところ。
ここ宝登山といえば鮮やかな黄色の蝋梅。花というと3月〜4月がピークのイメージですが、蝋梅はもっと早くて1月〜2月なんですね。
ちょうど見頃のシーズンですし、花の山・秩父を歩くオープニングとしてはなかなか悪くないかなと。
最近どの山に行っても真っ白でしたし、そろそろ色のある山でカメラを振り回したくなってきた頃。
ちょうどいいタイミングだったのかもしれません。
GPSログ
野上駅〜宝登山山頂
宝登山へは秩父鉄道の野上駅から、長瀞アルプスを渡って登るのがメジャーなルートでしょうか。
事前の情報通りSuicaの使えない、ローカル感の漂う秩父鉄道で野上駅へ。
奥多摩や大月ともまた違った、時間が停まったかのような田舎感がなかなか良いですね。
野上駅から登山口までは徒歩での移動ですが、さほど距離もなく山としてはアクセスは良い方かと。
登山口から比較的近いところにコンビニもあるので、ご飯を買い忘れても安心です。
長瀞アルプスは特に危険な箇所もなく、まったりとした里山の道を堪能できます。木の葉も散っていて日当たりも良く、今回は青空を仰ぎながらの気持ちの良い尾根歩きになりました。
先月の大雪の名残も日陰の斜面に少し残るのみ。
前夜に雨が降った影響か、ぬかるんだ箇所はやや多かったものの、登山道の状態は概ね良好でした。
ただ、最後の登りだけはシャーベット状の雪が残っていたり、ぬかるみと階段の組み合わせで非常に滑りやすかったり。
雪融けの時期ならではの危うさ……。皆さんもこの時期はお気をつけて。
長瀞アルプス自体は起伏の少ない緩やかな道ですが、最後の最後に階段などで100mほど標高を稼ぐことになります。
ここは短いのでラストスパートしちゃっても大丈夫。山頂まではもうすぐです。
……というわけで、山頂に到着。
人が多くて標識のシャッターチャンスがなかなかやってこない。
宝登山の山頂は開けていて見晴らしも良く、町を挟んで反対側の山々も眺めることができました。
少し雪の残った姿は見事なもので、まるでアルプスのよう。
そして足元には蝋梅の花。
満開はまだこれから先になりそうですが、花の甘い香りはもう香ってきます。
これを見に来たのか、ロープウェイでも登ることのできる山頂は人でいっぱい。山頂は広いですが、ご飯を食べる場所の選定にはちょっとひと苦労。
宝登山山頂〜長瀞駅
コースも短いし、ということで割と長めの昼休憩を取ったのち、山頂直下の蝋梅園でカメラをエンジョイしつつ下山します。
花だから今回は55mmと100mmかなーと安易に選定したレンズですが、景色と一緒に収める35mmもあってもよかったかも……。
そう言いだしたらきりがないので、55mmと35mmは両方持ち出したくなったらズームに手を出そうと心に決めています。
蝋梅園の裏手には宝登山神社の奥宮があり、売店なんかもあったりします。
焚き火して焼きみかんとか作ってました。1つ100円。
小動物園もありましたが、桜沢みなのちゃんだけ写真に納めて帰る我々。
髪の色は蝋梅のイメージらしいです。かわいい。
下山ルートはロープウェイを使わずに、長瀞へと降りる蛇行した道を選択。
登山客だけでなく観光客も通る道ですが、先日の雪がまだ残っていて非常に滑りやすい!
軽アイゼンを着けて降りている方もいらっしゃいましたが、多分それが正解です。この溶けかけの薄いシャーベットって結構、滑りやすいと思うんですよ……。
そんなわけで少し腰が引けるような道を歩いて下山。名所ですが宝登山神社はスルーして駅へと向かいます。
こちら側の道も駅まで割と近いのですが、せっかくなので長瀞のもうひとつの名所である岩畳にも寄っていくことに。
駅から徒歩数分。近いので宝登山から降りたら寄ってみるのも良いかと。
岩畳
こちらもなかなかの迫力。大月に猿橋公園がありますが、あれともまた似て異なる感じ。
やっぱり、ちょっと広角寄りのレンズも持ってくればよかったかも……(笑
駅に戻って名物のみそポテトをおすそ分けしてもらいながら電車を待って、帰路へ。
帰りも秩父鉄道のまったり感を堪能してまいりました。
締めの一言
そろそろ花粉も気になる季節ですが、春は花が鮮やかな低山の季節。
行きたい山は色々ありますが、一年で消費し尽くさないようにも気をつけながら登りたいところ。
そして今シーズンはあと一回くらい、雪山にも登っておきたいですね。
低山はそろそろ春山に模様替えしそうなので、雪の多い地方を狙って少し遠くへ行くことになりそうです。