男体山登拝:悪天候登山を初体験
2018年07月12日2023年09月30日登山:北関東
登山情報
GPSログ
loading...
コース情報
- 標高
2486m
- 標高差
1216.2m
- 累積標高(登り)
1228m
- 累積標高(下り)
1198m
- 行動距離
7.62km
- 行動時間
5時間41分
- コース定数
25.5
アクセス
往路、復路ともに:~東武日光線 東武日光駅 > 東武バス 二荒山神社中宮祠BS
昨年も登った日光の男体山。
比較的アクセスの良い高山ですが、樹林帯からガレ場を経て森林限界の上まで、僅か3kmの間に1000mを直登するややハードモードな山でもあり。
悪天候も相まって、鈍った身体に喝を入れるヘヴィな山歩きになりました。
二荒山神社中宮祠〜四合目
前回と同じく、北千住駅を7時前に発つ特急リバティで東武日光駅へ。
昨年はバス停前に長蛇の列ができていましたが、今回は僅か数名。二荒山神社中宮祠バス停で降りたのは私一人でした。
まぁ、この天候じゃあ……しょうがないよね。
二荒山神社で受け付けを済ませて登山道へ。
ちらっと見てみましたが、今日登っているのは10人いるかどうか。それも朝早くから登る人ばかりです。
ちょっと不安になってくる。
カメラを構えてみて、あぁ前回と同じ構図だなぁ……なんて思ったりして。
そんなわけで昨年と全く一緒のコースなので、今回はコース紹介よりもこの男体山を攻略することを主題にしてみようと思います。
序盤の樹林帯、意外と急登です。
身体が温まり切らない状態で登ることになるので、ペースを上げすぎずにセーブするのが重要です。
傾斜は急ですが、今回のコースの中では一番登りやすいエリア。ここで消耗してしまうと後がキツいのでお気をつけて。
そんなわけで約1時間、身体が温まってきたかな?というタイミングで三合目に到着です。
三合目から四合目までは舗装された林道歩き……なのですが、時々地図にないショートカットルートもあったりします。
例えばここ。右手に車道が伸びていますが、左手にちょっと入るとショートカットルート。登山道として案内されていない正規のルートなので、行くべきかどうかは判断の分かれそうなところですが。
ちなみに「二合目」はないそうです。
真っ当な方の道を行くとこんな感じ。
風に吹かれて雨露が垂れてくるのでレインウェアを着込みます。
最終的に下山するまで、レインウェアを脱ぐことはありませんでした。雪山以外でレインウェアをしっかり使ったのはこれが初めてかも。
そんな感じであっという間に四合目。
このあたりは序盤の急登で上がった息を整えるエリアですね。
四合目〜八合目
男体山は四合目からが本番。
四合目から五合目までは易しいものですが、五合目を経ていよいよ本格的に登山道に岩が混じり始めます。
ガレ場に慣れていないと、ここからがキツいんです。
ガレ場は八合目まで、ほとんど途切れることはありません。
手を使ってよじ登るような箇所はないのですが、逆に言うとこのガレ場、ほぼ全部足の力で登らないといけないということでもあり。
こういった場所はストックも使い辛いので、尚更足に負担が。
六合目。まだまだ序の口。
途中でほんのちょっと樹林帯も挟みますが……。
笑っちゃうよね、こんな道。
さすがは男体山、霊峰であり修行の山ですね。
七合目。
途中、避難小屋とかもあったりします。こまめに小休憩を挟んだ方が良いでしょう。
まだまだガレ場は続きますから。
登ったと思ったらまたコレ、の繰り返し。
消耗とのダブルパンチ、七合目から八合目までが一番キツいんじゃないかと思います。
時々浮石もありますが、よく整備されていて登りやすい道なので、無理な体勢にならずに登れる道があるはずです。そういうコースを選ぶのも大事。
つい力任せによじ登りたくなりますが、瞬発力ではなく持久力で登るエリアです。
……お疲れ様でした、八合目です。ガレ場はここまで。
風も強く雨もパラついていて、撤退もちょっと考えた瞬間でした。
山頂付近は風強そうだなぁ。
八合目〜山頂
八合目を超えたら再び樹林帯へ。
でも、足元が少し砂っぽくて、これはこれで歩きづらいもの。
このあたりで標高は2200m、酸素も少し薄くなってきて、これまでの疲労と重なり足が重くなるエリア。
負荷を掛けすぎているとこのあたりが地味にキツい。前回登った時に学びました。
バテるとペースダウンするので、飛ばしていってもこのあたりで結局タイムが変わらなくなってくるんですよね。
ほとんど記憶に残ってなかったのですが、階段とかもあるんですよね。
何気に登りやすくはないエリア。
しかし、その先に待っているのは……
森林限界。森林限界……なのかな?
登山道の脇には普通に木が生えていたりします。
道がザレてくるので、気分的には高山ですね。
シャクナゲの花……かな?こんなところでも咲くんですね。
ザレ場は意外と短いです。
疲れていると無限にも感じますが、この日はペース配分が良かったのか、割と余力のある状態で山頂(偽)へ。
と、ここで人の声が。
数名のパーティーが先に山頂に到着していたようです。
軽く二、三言交わして私も山頂(本物)へ。
一年ぶりの聖剣……ですが、案の定ガスまみれで何も見えず。
ただ、運良く山頂に着いてからは風も収まって、寒さに凍えることはありませんでした。
7月に入りましたが山頂の気温は約10℃、風が吹けば体感温度は冬の低山並みになるでしょうから……。
とは言え油断は禁物。
汗冷えもありますし、停滞中は防寒着やグローブがあった方が良いと思います。
前回はグローブを忘れてかなりキツかった記憶がありますが、今回は持ってきたのに舐めて掛かって、やっぱり手が悴んでカメラの操作もおぼつかなくなり……。
学んでねえな、こいつ。
ってなわけで、晴れる気配は微塵も感じないので、昼休憩ののち下山することにします。
下山
ピストンなので帰りは来た道を戻るのみ。
つまり、あのガレ場を今度は下っていくわけです。
晴れた日なら良いんですが……今日は曇り時々雨、といった塩梅。
濡れた岩は滑りやすいので、慎重に降ります。
足場選びは慎重に、リスクは極力避ける方向で。
個人的な印象としては、疲労が蓄積されてくる下山時の方が危険。
さほど危険な山ではないですが、このガレ場で足を滑らせたら無事では済まなさそうです。
小刻みに休憩を挟みながら、ようやく三合目まで。
ガレ場を抜けるとほっとしますね……。まぁこのあたりも急登気味なので、まだまだ油断はできないのですが。
濡れた木の根とかが危ないんですよ……。
なんて、最後の最後で隠れた木の根に足を滑らせた私が言ってみたり。
いや……、転んだのがガレ場じゃなくて本当に良かった。
そんなわけで下山。
広角レンズは全然使えなかったので、ここぞとばかりに使ってみる。
時間にはまだまだ余裕もあったので、中禅寺湖の湖畔をぶらっと中禅寺温泉バス停まで歩いてしまいます。
晴れてたらLoxia振り回せたんだけどなぁ……。まぁ、次回にお預けですね。
今回はリハビリメインでしたから。
遊び倒してバスに乗り、いろは坂でゆらゆらと揺られて東武日光駅へ。
バスを降りる頃にはすっかり夜になっていました。
特急は一本遅らせて、その間に駅から比較的近いところにある酒屋さんで地ビールを買う。
日光からの帰り道はやっぱりこれだなぁ。北千住で下車からのびあマっていう手もありますが(笑
振り返る
久々の山歩きでしたが、良い感じに身体を苛められました。
やっぱりこの直登、普段の平地では使わない筋肉をめっちゃ使いますね。
これで夏山シーズンも駆け抜けられると…かな?
天気が良くなかったのでカメラの方はあまり取り出しませんでしたが、前回のリベンジも兼ねて単焦点オンリー。
ラインナップも前回と似て21mm+55mm。レンズのグレードは上がりましたが、男体山にはやっぱり50mm付近は相性悪いかも…?
35mmの方が合いそうだなぁ…、と思いながら数歩下がることが多かった気がします。
ガスまみれで21mmの出番がほとんどなかったのも悔やまれます。
次は思いっきり晴れた日に、ハイマツの茂る稜線を歩きたいですね!
関連記事
【北関東】太平山〜晃石山:小山の里山紅葉ハイク
【筑波山地】筑波山:薬王院から登るクラシックルート
【北関東】花貫渓谷〜土岳:紅葉の名所から里山へ
【北関東】八溝山:復旧した水郡線で紅葉の茨城県最高峰へ
【日光】三度目の男体山登拝
【筑波山地】小町山:六歌仙ゆかりの山を歩く
【筑波山地】雪入山〜権現山:東筑波の里山開拓
【北関東】吾妻山〜柄杓山:桜咲く山頂を目指す桐生アルプスの旅