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【筑波山地】小町山:六歌仙ゆかりの山を歩く

2021年06月09日2023年09月29日登山:北関東

登山情報

GPSログ

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コース情報

標高

361m

標高差

335m

累積標高(登り)

362m

累積標高(下り)

368m

行動距離

13.61km

行動時間

3時間18分

コース定数

13.86

アクセス

往路、復路ともに:~JR 常磐線 土浦駅 > 関東鉄道バス 真壁・土浦線 高岡BS
去年から始まった東筑波開拓もこれで最後かな。 今回は宝篋山と雪入山の間に位置する小町山へと登ってまいりました。

以前ご紹介した宝篋山から雪入山(〜権現山)までを縦走することもできるようなのですが、その経由地となるのがこの小町山です。
その場合はここ小町山へは、つくばスカイライン側から登ることになります。

ただ、その場合の標高差はわずか20m、行動距離も200mほど。
山頂から少し歩いたところにパラグライダー離陸場があることからコアなファンもいる山なのですが、さすがに標高差20mじゃ登ったことにならんだろう、ということで、正しく麓から歩いてみることにしました。

高岡BS〜小町の館

登山口のある小町の館の最寄りは高岡バス停。最寄りといっても5km近く離れていますが。
JR土浦駅から筑波山へと向かう路線の途中でもあるので、宝篋山や雪入山に比べるとバスの本数は多いです。

バス停から北へひたすら歩く。
市街地から一歩出れば田畑の広がる田舎道。
これは麦でしょうか、いつも週末はお世話になってます(何

さらに歩けば一面に広がる田んぼ。
そう、これこそ筑波の山ならではの光景。
左に見えるのは逆さ富士ならぬ逆さ宝篋山。
武甲山を思い起こさせる姿ですが、これは削っているのではなく里山として復活させようとしているのだとか。
あ、ちなみにこのあたりは意外と交通量が多いです。そこそこ大きいトラックが、人が歩くことを想定していないようなスピードでかっ飛んで行きます。

前に見えるピークのどれかが小町山。きっとそう。

向かう途中にあるのが日枝神社。
こう見えて、1200年もの歴史がある神社なのだとか。
初夏の日差しが遮られた参道、涼しくて気持ちいい。

そのまま歩いて着きました。本日の登山口のある小町の館。
入り口にあるデカい水車がなかなかの迫力です。
トイレもきれいなので、準備はここで済ませていくのがいいでしょう。
駐車場もここにあります。

小町の館〜小町山山頂

小町の館を軽く散策してから登山口に向かいます。
登山口は館の左手から歩いてすぐ。いくつかコースがあるので間違わないようお気をつけて。

登山口から振り返ってみるとこう、雰囲気のいい田舎の風景。
向こうに見える、山頂に何か建っているのは雪入山のあたりですかね。

山ノ神にご挨拶。

それでは登ります。
小町の館からは合計3つのルートが伸びていますが、時計回りに登るのがお勧め。

時計回りで歩くと尾根コースと天の川沢コースがありますが、今回は尾根コースをチョイス。
でも、事前に調べたところ、お勧めは天の川沢コースだったような……?

尾根コースは踏み跡も少なめ。
あまり日の差さない、静かな尾根道を歩いていきます。
天の川沢コースの方が名前の通り、沢沿いを歩くことになるので面白いかも。

多少のアップダウンはありますが、そこまで急な登りもなくちょうど良い感じ。
尾根に取り付くとなだらかになって歩きやすいです。
踏み跡はさほど多くないですが、荒れてはいないのが特徴かな。

筑波の山らしい奇石にも出会えます。

天の川沢コースと合流すると、やや傾斜がキツくなってきます。 ロープがあるので危なくはないですが、雨上がりの日はちょっと滑りやすいかも。
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ちなみに、小町山という名前は、かの小野小町から。 京から東北へと向かう途中で病にかかり、それを治すべく小町山を越えて北向観音堂へとお参りしたのだとか。 今回は素通りしてしまいましたが、麓には小野小町の墓もあったりします。 が、小野小町の墓というのは日本全国に無数にあるようで……(笑

山頂付近は蜘蛛の巣状に登山道が張り巡らされていて迷いますが、とりあえず上へと向かえばOK。
男坂と女坂がありますが、女坂の方が展望が良いのでお勧めです。

こんな感じでベンチもあったり。 麓に広がる田舎の景色や、霞ヶ浦を眺めながらランチもできちゃう。

というわけで着きました、小町山の山頂です。
東筑波の山らしく、山頂からは筑波山が見えました。

小町山〜小町の館〜高岡BS

小町の館からここまで約1時間、2kmほどのお手軽な登山。
山頂は割と広くてベンチもあるので、筑波山を眺めつつ昼食休憩に。
車で来れば軽登山ですが、今回はバス停からなので既に7km近く歩いてるんですよね。

そのままさくっと下山してもいいのですが、山頂から少し離れたところにパラグライダーの離陸場があります。
ここからの眺めが小町山の象徴といってもいいくらい。
向かいには先日歩いた雪入山が見えます。

山頂付近を少しうろついたところで下山開始。
朝日峠ハイキングコースを通って周回する形で降りていきます。

こちらはあまり書くことはないですね。
傾斜はさほどキツくないですが、粘土質っぽい感じの足場で少し滑りやすいかも。

こちらのコースも沢沿いを歩くので涼しげ。
こんな小さい山なのにいくつも沢が走っていて、山の保水力って凄いんだなぁとか思ったりして。
雪なんか全然降らない地域だと思うんですけどね、それでもこんなに蓄えてる。

矛盾を感じずにはいられないネーミング。
飲めるのか飲めないのかどっちなんだ(飲めません

麓の方は割とユルめ。
東筑波の山らしく、よく整備されていて歩きやすいです。

余談ですが、元々は小町山という名前もなく、ごくごく最近まで登山道もなかったのだとか。
この朝日峠ハイキングコースだけがあったのですが、2017年に地元の有志の手で登山道が整備され、小町山として愛されるようになったとのこと。
東筑波の登山道がよく整備されて歩きやすいのは、比較的歴史が浅いことと、地元に愛されているから、なのでしょうね。

さて、そんなわけで麓の里へと戻ってまいりました。
ここまで来れば小町の館まであっという間です。

登山口には愛嬌のある赤鬼と青鬼が。
小町山で撮られた写真も展示されていました。
里山らしく、紅葉や桜の時期は結構見応えのある景色になるようです。

小町の館に戻ってまいりました。
ここからバス停まで長い時間歩くことになるんですが……、その前にここでちょっと休憩。
ツツジはもう旬を過ぎて、色が怪しくなってきました。

ストック片手に軽装で山へと出かける小町さん。
小野小町ってそんなにアクティブなイメージがないんですが……(笑
でもこの地に伝わる小野小町は、病気を押して山を登るくらいアグレッシブ。元気だったらどこまでも登りそうだ。

小町の館はそばが人気なのですが、この日は11時の時点で既に空席待ちが出るほどの盛況っぷり。
山頂で既にご飯も食べちゃいましたし、今日は大人しく帰るとしますか。

せっかくなのでアイスどら焼きを買っていきます。
見た目に反してボリューミーで、具(アイス)がしっかり詰まっていて贅沢な気分。
バス停まで1時間ほど、特に立ち寄る場所もないのでここで時間を調節してから行くと良いと思います。

ただしひとつご注意を。
高岡バス停は複数の路線が乗り入れるバス停で、ネットで時刻表を検索しても全ての便が一覧で見られるわけではなかったりします。
関東鉄道の真壁・土浦線、土浦駅西口-高岡、関鉄パープルバスの下妻・土浦線の3つの路線が通るので、それぞれの時刻表を見比べて帰る時間を決めるのがいいでしょう。

帰りは土浦駅でちょっと寄り道。
駅ビルの中には角打ちスタイルのIBARAKI佐藤酒店というお店が入っています。

ビールに関しては常陸野ネストが常時5タップほど繋がっていて、そのうち2タップは樽でしか飲めない限定ビール。
貴重なビールのほか、日本酒も厳選された地酒が飲めるようなので、日本酒好きとクラフトビール好きの方はぜひ立ち寄ることをお勧めします。
角打ちなのでもちろん買って帰ることもできます。エスプレッソスタウトがほぼ確実に買えるので、東筑波の山の帰りにはぜひ寄りたいところです。

振り返り

旬の時期に来たわけでもないので、地味な山というのが正直な感想。
宝篋山や雪入山の方が東筑波らしさがあって面白いかなと思います。

ただ、桜の時期か紅葉の時期だと見応えがありそうです。
今回はスルーしてしまいましたが、朝日峠まで足を運んでみるともうちょっと楽しめるかもしれません。
そちらは紅葉の名所とのことで、時期が合えば良い景色が見られそう。

縦走してしまうとほとんど通るだけになってしまう小町山ですが、一度こうして麓から歩けたので満足。
次に来るとしたら、宝篋山から縦走かなぁ。

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