【北関東】日光白根山:日光湯元から関東最高峰を味わい尽くす
2025年02月16日2025年02月16日登山:北関東

登山情報
GPSログ
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コース情報
- 標高
2578m
- 標高差
1038.9m
- 累積標高(登り)
1562.0m
- 累積標高(下り)
1513.0m
- 行動距離
12.28km
- 行動時間
8時間13分
- コース定数
35.0
アクセス
往路、復路ともに:~東武日光線 東武日光駅 > 東武バス 湯元温泉
前泊

8月の山の日の連休はなぜか、毎年あまり天気が優れないことが多い印象。
2024年もあまり期待していたほどの天候ではなく遠征はしなかったのですが、それでも日帰りでは行きにくい山に登りたい、ということで日光白根山に登ってきました。
以前にも同じ時期に登ったことのある日光白根山ですが、今回は日光湯元キャンプ場に前泊して早朝から登るプラン。
ロープウェイで2000mまで登るのではこの山を全部楽しんだとは言えないだろう、ということで以前から候補に入れていたものです。

8月の連休ということで夏休みの中でも一番レジャーが混み合いそうなタイミングですが、この日の日光湯元キャンプ場はそこまで混雑するということもなく、適度な密度。
夕方に少し小雨がぱらつくような天気だったのも影響したのでしょうか。
こちらのキャンプ場は予約不要ですが、とても広いので焦って早くから場所取りする必要もなさそうです。

翌日のチェックアウトの時間を考えるとテント泊登山のようにテントを残したまま登ることはできず、背負って登ることになるので、キャンプ場とは言えテントは山岳用の軽量なものがいいでしょう。
そんな感じで前泊はのんびりと過ごします。せっかく日光湯元まで来たので、温泉に入るのもお忘れなく。
日光湯元〜前白根山

翌日は早めに起きて朝食とテントの撤収を済ませて、日光湯元のキャンプ場の奥から伸びる、前白根山へと続く登山道へ。
テント場は冬はスキー場になるようで、それっぽい施設を横目に登っていきます。

最初は平坦な道が続きますが、この看板が見えたらいよいよ前白根山への登り開始。




ロープウェイを使わない場合、日光白根山に登るのは菅沼キャンプ場からのピストンが多いのでしょうか。
こちらの道は傾斜もきつく若干荒れ気味で、かなり体力の求められる道のような気がします。
今回の登山は単純な標高差でも1000m、累積標高は1500mという日帰りとしてはかなりボリュームのあるコース。
この道も、尾根に取り付くまでの1kmの間に600mも登らされる、かなりの急登です。




外山鞍部の尾根道に取り付いて、ようやくひと息。
まだ登り始めてから2km程度ですが、あっという間に標高2000mを越えてきました。
このあたりはまだまだ樹林帯の雰囲気ですが、尾根に取り付くとキツい傾斜もだいぶ和らいで、この先に待つ森林限界に想いを馳せながら歩くことができます。




前白根山への登りはこの時期、黄色い花が登山道を彩ります。
朝日に照らされる花々を目で楽しみつつ、さらに上を目指します。

天狗平までやってきました。
ここまで来ると前白根山も目前ですね。

いよいよ前白根山が見えてきました。
そしてその奥には今回目指すピーク、日光白根山が。
その二つの山頂をこうして同時に見ることができるのが、今回のルートの醍醐味ですね。




前白根山に到着です。
山頂付近はギリギリ森林限界を越えたかどうか、という感じで見晴らしもよく、五色沼を挟んで奥白根山の山体。遠くには中禅寺湖も見えました。
前白根山〜日光白根山




前白根山から見るこの景色が一番、日光白根山らしい気がしますね。
そして山頂付近は高山植物も豊富。腰を下ろしてしばらく堪能したくなる山頂でした。




前白根山からは直接日光白根山へと続く道もあるのですが、せっかく前泊して来たので全部楽しもう、ということで五色沼まで降りてから登り返すことに。
稜線から五色沼までは意外と降ろされるのですが、五色沼に寄らなくても一度降りてから登り返すことになるのは同じなので、せっかくなら寄っていった方が良いでしょう。

五色沼からの登り返しのあたりから、残念ながらガスが登り始めてしまい青空は見えなくなってしまいました。
前回登った時も雲多めだったので、私にとってこの山はそういう運命なのか。




まぁ晴れる山が少ない日だったので、この程度の薄めのガスで済んだだけ良しとしましょうか。
時々雲の合間から下界が見えるだけマシだったと思うことに。

というわけで山頂に到着です。
それまでは人もまばらでしたが、山頂付近はかなり人も多かったです。
比較的アクセスしやすい2500m級の百名山なので、人が集まるのも納得ですね。
日光白根山〜弥陀ヶ池




今回もやっぱり山頂はだめか、と思いつつ、少し待っていたらすぐに晴れてくれました。
こういうパターン割と多いですね。
しっかりと山頂の景色を見ることができたので、もうこの山に思い残すことはありません。




山頂で少し休んだら、往路とは別ルートで日光湯元を目指して下山を開始。
菅沼方面へと降りていくのですが、こちらのルートもなかなかの急斜面。
この山、山頂手前はどこから登っても意外と急ですね。




まずは弥陀ヶ池を目指します。
しかしこの山、ロープウェイが使えるので比較的初心者向けっぽく見えますが、やはり2500m急。
見せてくれる景色は結構スケールが大きいですね。




弥陀ヶ池まで降りてきました。
湖畔は広々としていてベンチもあったり、休むにはちょうどいいスポットです。
弥陀ヶ池〜日光湯元




続いて、再度五色沼へ。
日光湯元に戻るなら既に一度降りた五色沼を経由しなくてもよいのですが、全部楽しもうという今回のコンセプトゆえ、寄ることに。
前白根山側とはまたちょっと違った印象で、こちら側も悪くないですね。

まぁ、五色沼に寄ってしまうと登り返しがキツいんですが。




五色沼から登り返して本日最後のピーク、五色山へ。
時刻は13時を回って、そろそろ山の終わりも近づいてきました。
日光湯元から東武日光までのバスは意外と本数が多く、少しくらい遅くなっても大丈夫なのですが、せっかくなので温泉に入ってから帰りたい。
しかし日光湯元の日帰り温泉は閉まるのが早いので、ここからが時間との戦いになってきます。




しかし五色山から日光湯元へと降りる道がまた、曲者で。
言葉通り藪を漕ぐ……ほどの深さではないのですが、ひたすら笹藪に囲まれた登山道を延々降りていくことになります。
国境平からの標高差700m、もうしばらく笹藪は見たくないな……と思ったころにようやく、湯元まで降りてくることができました。
下山したのは15時手前でしたが、登山口から湯元まで少し歩くので、この時間だと既に日光湯元の日帰り温泉はほとんど閉まっています。
一番遅くまで営業している源泉ゆの香で汗を流して、出発直前のバスに乗り込んで東武日光まで移動。
東照宮の目の前で営業しているマァマーでクラフトビールも飲んで、ボリューム満点の日光白根山を味わい尽くす一日が終わったのでした。
感想

短い時間の中でロープウェイで強行した前回と比べて、今回は本当にこの山を味わい尽くしたと思います。
距離自体は13kmに満たないボリュームですが、登り降りともに累積標高は1500mを超える、日帰りとしては最大級のボリューム。
関東に近い山としての人気は八ヶ岳にやや劣るかもしれませんが、比較的手軽に夏山を満喫するにはちょうどいい山だと思います。
でも、さすがに湯元から登って湯元に降りるのはちょっとやりすぎたかな……(笑
菅沼からだとボリューム的にもちょうどよく、登りごたえがありつつ飽きない、いい感じの登山になるんじゃないでしょうか。
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