赤岳、横岳〜硫黄岳:突発的南八ヶ岳テント泊登山

2018.08.29 八ヶ岳

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夏山シーズン真っ盛り。
低山がしんどいこの時期に、遂に大型ザックに手を出してしまったので突発的テント泊登山です。

今回は都心からでも比較的アクセスの良い八ヶ岳に初めて挑戦。
評判の良いテント場の多い南八ヶ岳でニューギア、オスプレーのイーサー70 AGを試してまいりました。

南八ヶ岳といえば八ヶ岳の最高峰、赤岳。その赤岳にアクセスの良いテント場ということで、候補に上がったのが行者小屋と赤岳鉱泉でした。
より赤岳へのアクセスが容易な行者小屋の方がやや人気のようですが、今回は温泉に入れるという魅力と、二日目に硫黄岳まで登ってからの帰りが楽そうな赤岳鉱泉を選択しました。

GPSログ

茅野駅〜美濃戸口

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……前日に飲んだらあかんやつ。
ボウモアの樽で10ヶ月寝かせたとかいう、よくわからないインペリアルスタウト。

さて、そんなわけで気を取り直して一日目。自宅を早く出て特急に乗り、9時前後に茅野駅へ到着です。
この時期は遠出が多くなるので足代が高くつきますね。

一本遅い電車でもバスには間に合うかな、とも思ったのですが、バスのチケット売り場にはそこそこ長い列が。
連休中はさらに人も多いでしょうし、バスに乗り切れないこともあるかもしれません。ギリギリの時間で予定を組まず、早めに着いておいた方がいいかも。

そして出発前に重大な事実が発覚。
カメラバッグからカメラを取り出して構えてみたら……ないんですよ。ズームリングが。
その代わり絞りリングがある。

……やっちまいましたね。24-105mmと間違えて100mm STFの方を持ってきてしまいました。
交換用で21mmも持ってきてるんですが、中望遠と超広角の2本で八ヶ岳を捉えないといけないということに。
中間がないですね……、標準域が。

すっげえ萎えましたが、ここまで来て帰るわけにもいかないので行きます。
写真撮りに登るっていうほど写真ガチ勢でもないしな。

美濃戸口〜赤岳鉱泉

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というわけでバスに揺られて美濃戸口へ。
タイヤの真上に座ってたのでよく揺れました。酔うかと思った……(笑

かるく準備運動してから美濃戸口を発ち、まずは赤岳山荘へ。
赤岳山荘までは車でも行ける広い林道?を歩きます。

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山に来るまでは、100mmで何撮ったらいいかわかんねえ……みたいな雰囲気でしたが。
山道に入ってスイッチ切り替わりましたね。
っていうか、基本的に山でしか写真撮らないしなぁ……私。

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序盤はどうせ樹林帯だし、ということで21mmは封印して中望遠オンリー。
最初は被写体を見つけてからシャッターを切るまでにかなり時間が掛かりましたが、次第に慣れてきました。

STFらしい写真かというと……ちょっと疑問ですが。

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車でも行けるくらいなので正直なところ、赤岳山荘まではさほど面白い道ではないです。

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いくつかの山荘を横切り、いくつかのアイスクリームの誘惑を絶ち切り。

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またある時は西瓜の誘惑と戦いながら。
まぁ、行きよりも帰りの方が、この誘惑に抗うのは難しいんじゃないかと思いますがね。

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西瓜の誘惑を乗り切ったあたりでようやく登山道らしくなってきます。
北沢と南沢の分かれ道。今回はまず赤岳鉱泉を目指すので北沢へ。
行者小屋経由なら南沢ですかね。

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南沢の方はわかりませんが、北沢ルートは終始平穏な道。
激しいアップダウンもなく歩きやすい道が続きます。

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日陰には苔。八ヶ岳といえば苔のイメージもあって、この時はSTFをフル活用できました。
ただ、マクロではないのでそこまで寄れるわけではないんですよね……。

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北沢ルートはトリカブトも沢山咲いてました。ちょうどピークの時期でしょうか。

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良い感じの苔を見つけては立ち止まって撮るので、ペースが全然上がらない。
このあとテント設営と赤岳が控えてるんですがね……?

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沢沿いの木道を歩いたり。

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色々な苔を見てはレンズを向けてみたり。

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そんな感じでカメラと戯れながら、ほとんど起伏のない沢沿いの道を歩いて約3時間。ほぼコースタイム通りで赤岳鉱泉へ到着です。
そこそこ人も多いですが、テント場はまだ少し余裕がある感じ。ただし平らな場所は少ないです。
ちょっと傾き気味の場所に陣取ってテント設営。

テントの設営が終わったのが14:30過ぎ。まだまだ時間掛ってますね……。
休憩時間や手続きの時間、設営場所探しの時間も含みますが、テント場に着いてから1時間以上経っちゃいました。
すっかり遅くなりましたが、とりあえず今日の目標である赤岳山頂まで登ってみることに。

赤岳鉱泉〜赤岳山頂〜赤岳鉱泉

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新ザックの雨蓋をパージしてサブザックにし、必要なものだけを詰め込んでいざ赤岳へ。
時間が時間なので荷物は少なめにし、身軽になってサクッと行者小屋までひと歩き。

詳しくは見てませんが、テント場はこっちの方が広そうですね。

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行者小屋から赤岳山頂へは2ルートあるようですが、今回は事前に下調べしている地蔵尾根方面を選びました。
序盤はやや傾斜のきつい樹林帯の登り。荷物が重いとちょっときついかも?
……ペース上げ気味で登ってたので、このあたりは写真なし!

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そして地蔵尾根といえばこれ、急角度の階段ラッシュ。
無雪期であれば、気をつけて登りさえすれば余程のことがない限り事故につながることはないかと思いますが。

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登りの順番待ち中に一枚。
横岳方面がきれいですね。

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気が付けば地蔵尾根完登。
高度感はありましたが、難易度はそこまで高くはないかも。

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傾き始めた日に照らされて、横岳がよく見えます。

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そしてこれから登る赤岳。
まだまだ登りが続きます。

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写真の上ではショートカット、赤岳山頂に到着です。
割と急いで登ったのでカメラの出番はあまりなく。

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赤岳の山頂手前にも鎖場がありますが、そちらもそこそこ長さがあります。
すれ違いの時は岩場にしがみついたりしてやり過ごす必要があるので、早朝などの混む時間帯は結構大変かも。

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山頂は結構寒かった!
さすがに夕方は気温が下がりますね。
というわけで滞在時間はそこそこ、テント場へと下山します。

当初は地蔵尾根の鎖は避け、文三郎尾根経由で下山しようと考えていたのですが。時間がやや遅いので一度歩いたことのある地蔵尾根を下ることに。
あの鎖+階段を下りで使うのは少し勇気が要りましたが、焦って道に迷うよりは良いかな……と。

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稜線が美しい。都心からアクセスが良い割に、高い山に登った感があってなんか満足気味。
草木が少なく赤茶けた山肌、アルプスや日光の山々とはまた違った印象ですね。

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写真も撮らずに地蔵尾根を下りて、何とか日没前に赤岳鉱泉に戻ってまいりました。
下りも行者小屋から30分ほど歩くので、赤岳鉱泉から赤岳のピストンはちょっとコースタイムが厳し目ですね。

夕焼けに照らされて赤く染まる赤岳。カメラを構える人も多く見かけましたが……、さすがに21mmではちょっと難しそう(笑
麓の方の夕焼けを一枚撮って、この日はテントに戻りました。

……そう、写真もいいけど今は赤岳鉱泉の温泉に入りたいんだ。
せっかくここにテントを張ったのだから、入らないっていう選択肢はないわけですよ。

ラスト30分くらいのタイミングで入ったためか、温泉は貸切状態でした。うんがいい!
お湯はやや熱め、水を入れて調整してくださいとのこと。石鹸やシャンプーは恐らく使用不可ですが、一日の汗を流せるだけでも快適!
そして風呂上りにはビール……と思ったら、よなよなエール売ってるじゃないですか。
テント場でエールビール飲めるなんて最高じゃないですか、やはりこちらを選んで正解でしたね。
他にも信州ワインとか、結構色々ありました。

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すっかり日の暮れた空の下。ベンチに腰掛けてご飯を食べながら、明日はどうしようかなーと考えたり。
お風呂とビールは最高でしたがズームレンズがないのでテンションは下がり気味、起きて体調が良かったら登るかなーくらいの気持ちで就寝するのでした。

と言いつつ、しっかり星は撮ってます。
行者小屋の方が開けてますが、赤岳鉱泉も星を撮るのには申し分ないロケーション。

二日目:赤岳鉱泉〜横岳

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そうして迎えた赤岳登山二日目。
二度寝はしましたが、4時半くらいには起きていて、当然のように登る準備をしていたと思います。
6時間以上しっかり寝たので調子は良さげ。写真はまた来て撮ればいいので、今日は横岳から硫黄岳の稜線歩きを楽しもう、という気分に。

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昨日も通った行者小屋への道をさっさとクリアして、再び地蔵尾根へ。
さほど広くはない樹林帯の登りですが、こうして広角で撮るとスケール感がありますね。

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そして階段エリアへ。
一度往復しているので結構余裕があります。

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もう一つ階段。この後の鎖がこの道のハイライトだったような。

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そうして地蔵尾根をクリアして、今日はこちらの横岳方面へ。
標高は赤岳より低いはずですが、岩山感はこちらの方が上ですね。

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地蔵尾根からはかなり高く見えますが、実際に行ってみるとそこまででもない感じ。
ある程度登ったらピークを巻いていくので、こんなトラバースも。
おじさん、腰が引けてる……わけではなく。高山植物の写真を撮っていました。

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このあたりは見たまんまの岩稜帯ですが、意外と高山植物も豊富。
今日は100mmも持ってきているので、こんな感じで撮ってみたり。

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昨日は赤かった赤岳も、この時間帯は青と緑がとても鮮やか。
遠くには富士山も顔を覗かせていました。

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岩場あり、鎖場あり。
これが結構楽しい。こう見えて足場がしっかりしているので、苦戦するような箇所はほとんどありません。

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いくつかピークに到達して、横岳方面に向かって一枚。
今日もほんと天気良いですね。登っておいてよかった!

最初のピークからは階段や鎖を使って、降りたり登ったり。
小刻みなアップダウンで、あんまり体力は消耗しない道。
冬だったら全然印象は違うんでしょうけどね。

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こちらは三叉槍。いくつかピークを超えてきた気がするのですが、横岳の看板が見当たりません。
なのでピークを見つけると片っ端から登る羽目に(笑

横岳〜硫黄岳〜赤岳鉱泉を経て美濃戸口

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何度かのピークを経て、ようやく横岳山頂の標識に出会うことができました。
山頂はそこまで広くないので、一息ついたらまた出発です。

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横岳に到達して、次に目指すは硫黄岳。
見るからに歩きやすそうな道、ここまで来ればもう難所は超えただろう!

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……と思うじゃん?
一番の難所はここからなんだ。
というわけで渋滞エリアです。

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そりゃあ渋滞もするわな。
通称カニの横ばい。鎖を頼りに、切り立った斜面をトラバースです。
下はハイマツ帯になっていて、見た目ほどの高度感はなかったですね。
硫黄岳側からも渡る人がいるので、対岸に人がいないのを確認してから渡ります。

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横ばいを超えたら、あとは歩きやすいハイキングコースが続きます。
一度標高を下げ再び登り返すことになるので、バテないように最後のエネルギーチャージ。

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ガレてはいますが、視界を遮るものもないので難なく登れます。

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そんなわけで硫黄岳山荘から約20分。最後のピーク、硫黄岳に到着です。
平たい山頂でとても広い!パーティ登山でも余裕でランチできますね。

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しかしランチの前に……やっぱり硫黄岳と言えばこれ、爆裂火口。
21mmの超広角でも収めきれないスケールは圧倒的。
山頂付近からも眺めることができますが、北八ヶ岳方面に少し下ったところに絶好の撮影スポットがあります。

360度の展望を一通り楽しんだ後、良さげな場所で三脚を立てて、前回に引き続きタイムラプス撮影。
谷川岳ではうまく撮れませんでしたが、今回は大丈夫。風があまりなく、雲も流れていないので良い絵が撮れないんじゃないかと不安でしたが、撮り終えてみればこの通り。全然問題ありませんでした。

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タイムラプスと早めの昼食をセットで済ませたら、硫黄岳から赤岩の頭を経由して赤岳鉱泉方面へと下っていきます。
硫黄岳から赤岩の頭までは少しガレた下り。ですが、赤岳〜横岳の間の岩場に比べれば歩きやすい部類に入ります。
赤岳鉱泉〜硫黄岳ピストンとか、テン泊初体験にはちょうどいいコースなんじゃないでしょうか。

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赤岩の頭はこんな感じ。ザレた広場に団体さんがお昼休憩中。
休憩を終えたばかりなので今日は素通り。

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赤岩の頭から樹林帯に潜り、やや傾斜のきつい登山道を一気に下っていきます。
登りだとちょっときつそうでしたが、下りだと楽な道。

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樹林帯に入っちゃうともう、広角の出番はほとんどないですね。
赤石の頭から歩くこと約40分、赤岳鉱泉のあたりに戻ってまいりました。
コースタイムが何かおかしい。

赤岳鉱泉に残していたテントを畳んで、ザックに詰め込んで下山。
なるべく早く帰りたかったので、もうこのあたりではほとんどカメラを取り出していません。

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そして美濃戸口へと向かう帰り道、往路では中望遠レンズがメインだったので撮れなかった風景を一枚。
下山したらガスっちゃったようですね。天気が良かったのもここまでかな?

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往路でも歩いた北沢ルートを、あまり休憩も取らずに早歩きで歩いて約2時間。
ようやく美濃戸口へと帰ってまいりました。
山歩きの疲れよりも、テン場から美濃戸口までの長い下りですっかりお疲れ。急いだもののバスが来るまで40分以上もあったので、八ヶ岳山荘でお風呂を頂いてから帰りました。
温泉ではないそうですが、500円で入れるので登山帰りにはちょうど良いですね。こちらは石鹸、シャンプー使用可です。

汗を流してさっぱりした気分で茅野駅へ。
最近は暑い山歩きが続いていたので、べたつく汗と無縁の帰り道は新鮮でした。
次はちゃんとズームレンズを持って、また登りたいですね。色々ありましたが南八ヶ岳、結構気に入ったかも。

データ

アクセス
往路、復路ともに:JR中央本線 茅野駅 > アルピコ交通 美濃戸口BS
使用レンズ
SONY FE 100mm F2.8 STF GM OSS SEL100F28GM
ZEISS Loxia 2.8/21
Flickr
2018.08.18〜19. 赤岳、横岳、硫黄岳

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