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新曲公開:A Sense Of Distance 2019

2019年04月05日2023年09月30日音楽

新曲といいつつまたリメイクですが、作ったので上げました。 2010年のアルバム「From The Bottom Of The Heart」からめらみぽっぷさんの歌う「A Sense Of Distance」のリメイクです。 前回のやつが思いの外早く完成したので、ベース弦が錆びる前にもう1曲……と思って作ったのがこちら。 録音自体は早く終わったんですが、その後のミックスで苦戦してるうちにこんなに経っちゃいました。

この曲の思い出

今までインストメインだったウチの初めてのフルヴォーカルアルバム、「From The Bottom Of The Heart」。
歌モノ自体は4thアルバムのBroken Phantasmで既にやっていたのですが、フルヴォーカルアルバムはこれが初。
歌詞が書けるってことで、今まで音だけでしかできなかった二次創作に文章とストーリーを加えることができたのはかなり嬉しかったですね。
今読み返してみると粗も多いのですが……書きたかったものを書くんだ、という強い気持ちが感じられる(笑

アルバム自体のコンセプトは「人と人との繋がり」。
二次創作でよくあるカップリングの話かというとそうとも限らず、「種族対種族」みたいなテーマで書いたりもしています。……といいつつこの曲はモロにカップリング話ですが。

ちなみにこの曲は「身長差」がテーマ。公式設定だけ見るとホントに身長差あるのかな……?とも思いますが。
能力とも関係する「距離感」とかそんなワードから連想して書いていきました。

初のフルヴォーカルということでお声掛けさせて頂いた池田奨さんとめらみぽっぷさん。お二人とも素敵な歌声で、曲のイメージに絶妙にマッチしていてガッツポーズでした。
今聴いてもやっぱり曲やキャラの個人的なイメージとぴったりなので、良い方に歌って頂けたなぁと思います。

サウンドメイキング

最近はオーセンティックなHR/HM寄りの音が続きましたが、今回はそれとは違った感じ。
アメリカのオルタナティヴメタルスタイルのミックスに挑戦です。
……まぁ、ドラム以外はあんまりいつもとやってることは変わりませんが。

今回はテンポが遅く音数が少ない分、音選びの段階から余韻重視。
ドラムにはいつも使っているMetal Machineryではなく、Superior Drummer2のコアライブラリであるNew York Studios VOL.1 SDXを使っています。
タイコの方は結構好きな音なんですが、金物類はあまり好みではないのでそちらはMetal Machineryから流用。
複数の音源を混ぜて使うのはあまり良くないのですが……ハイハットの質感とか、どうしても自分の好きな音を使いたくなっちゃいますね。

最初はアルバム収録時と同じJoe Barresi Evil Drums SDXを鳴らしてたんですが、今混ぜてみると抑揚、奥行きともになんだか平坦に感じてしまってやり直し。
アルバム収録時みたいにアンビをがっつり歪ませれば、余韻には困らないんですけどね……。

ギターの方はアルバム収録時と同じデュアルレクチのRigをメインに。
アルバムの時はクランチ気味だったアルペジオパートは、今回はFender Pro ReverbのRigを使ってクリーンに録りました。
ディレイは掛け録りでProvidenceのDLY-4。時々コンプにMaxonのCP101か、T-RexのComp-Novaのどちらかを使っています。多分T-Rexの方。

そういえばギター本体の話を書き忘れてました。
アルバム収録時はGibsonのレスポールカスタム1本。このタイミングではEMGに交換してなくて、PUは498Tと490Rの組み合わせだったと思います。
今回の収録では歪みにバリトンレスポール(EMG81)、クリーンパートはDuncanのAlnico II Proを載せたスタンダートで弾いてます。

これ以降、クリーンやクランチにはレスポールJrやストラトを使う機会が増えていったのですが、このアルバムでは「レスポールのクリーン」を大事にしたいなと思ってのチョイスでした。
アルバム収録時に前述のPUの組み合わせだったのは、Gibson製PUの組み合わせのフロント&リアのミックスがなかなか良かったからだったりします。

ベースはいつもどおりですね、AphexのPunch FactoryとDarkglassのB7K。
歪み系ペダルはそろそろKemperに取り込んでしまおうかなとも考えています。KemperにIR読ませて、歪みペダルのRigを作れば録りで嚙ますペダルはコンプだけでよくなるので。

ミキシング

楽器隊はだいたいいつもどおり。ドラムは最後の最後で、悩みましたがバスコンプをうすーく通しました。
アメリカのオルタナメタル系っぽい質感を少しでも出そうと思ったら、やっぱりドラムバスのコンプで締めた感じが要るかなーと。
でもパラレルでほんのちょっと足すだけでも一気に奥に引っ込んじゃうので、結構悩ましいです。今回はごく薄くバスで纏めた感を加える程度に留まっています。

CLAがミックスした本家のNickelbackやThree Days Graceほどの圧迫感は出さずに、でもオーセンティックなメタルの分離感第一な方向とはまた別の向きに。
そんな風に考えて、今回はいつもとは少し変えてドラム以外にもコンプや歪みを隠し味的に色々使ってみています。

歌の方は特に差し替えたりとかしてないので、前処理はアルバム収録時と同じ。でもリップノイズやブレスとか、iZotopeの便利ツールで楽してます。
歌のプロセスはPro-G、Pro-C2、Pro-DS、SuprEsser、Revival、EQualty……みたいな順番だったと思います。もしかしたらWavesのEQP-1Aも使ってるかも。

締めの一言

今年に入っていくつか動画を上げましたが、新曲は未だにゼロ。過去の遺産だけで音楽やってる感。
そろそろベース弦も新品らしさを失っている頃だと思うので、またしばらく山の民に戻ると思います。テント泊が待ち遠しい!

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